1/16(木)、GRAPES北参道「Ryo Yoshinaga ✕ 宮崎薫 ✕ 大山桂佑 3man Live GRAPES KITASANDO 4th. Anniversary」。GRAPES北参道open 4周年記念。Ryo Yoshinagaさん主催のスリーマンライブです。
GRAPES北参道のopenは2016年2月とHPにあります。足掛け4年、数日をかけて4周年記念イベントとしてGRAPESに普段出演しているアーティストが主催となり、お気に入りのアーティストと共演する企画、Ryo Yoshinagaさんは宮崎薫さん、大山桂佑さんをお招きしました。
自分がGRAPESに訪れた最初は2016年8月、あるアーティストのワンマンライブでした。まだライブハウスに行く回数も乏しく、いきなりこのようなゴージャスな箱に足を踏み入れていいのか?と、たじたじでしたが、とても素晴らしいステージとスタインウェイのグランドピアノ、音響、料理、シースルーさ、立地。これらの環境に感銘し、今では当たり前のように行くようになりました。
自分は休日だったので早めに行って鍵盤近くの特等席へ!ガラス越しに走る電車や夜空・樹々を背景にしたロケーションでステージを観戦するのは最高です。
<大山桂佑さん>ボーカリスト。Pf.はハナブサユウキさん。はなぶーさんこちらもサポですか!大山さんは昨年3月に真昼の月夜の太陽でRyoさんと対バン出演しています。その時はトップだったので少ししかステージ聴けませんでしたがPf.を弾いてた記憶が(Ryoさんからいい歌歌いますと言われてた)。曲名は仰っていませんでしたが1曲目、ストレートな男性の美声がステージをこだまし、伴奏の鍵盤は序盤から凄いアグレッシブで音数も多い。大山さん、自然・日常にインスピレーションを受け、パワーをもらっていることを音楽に昇華させているとのこと。力強さと柔軟な抑揚を併せ持ちます。普段からコーラスなど声を仕事にしているのもよくわかります。「月夜」はアカペラから入り、静かに入る鍵盤の3拍子。 ”そうさ 今夜も一人きり 君の香りが宿る小さな部屋 迷いなく惹かれ いつかの君の姿重ねて”(聴き書き。こんなだったかな?) と密やかに歌う。「Rainy Night」は題名通りしっとり。「Allnight song」は都会的センスの高いPOPS。「melody & message」も ”君”に対する思いをメロディで贈る。しっとりおしゃれに。
<宮崎薫さん>ギター弾き語り。今日はGt.サポート森本隆寛さんとのツインギターで。森本さんは Ryoさんの音源やライブでよくサポートをするギタリスト。Ryoさん絡みで色々なミュージシャンが参加しますね!宮崎さんのボーカルはハイトーンを基点にとてもよく通ります。ギターのアルペジオやカッティングも小気味よく。3曲目とかは裏拍から始まる複雑なリズムでしたが、ボーカルは安定して強かったです。英詞も多用され、聴き取りは限度がありました。「To Be Free」「The Light」など自由を求め、羽ばたいていこうという輝かしいボーカルがよく似合う曲を披露しました。森本さんとのトークも面白かったし、ギターテクも素晴らしかったです。
<Ryo Yoshinagaさん>Vo.に専念、Pf.ハナブサユウキさん。先ほどの大山さんの出番で演奏したハナブサさんの鍵盤の音色、Ryoさんの曲でもいよいよ聴けます。2人のGRAPESは前回の10/26以来で楽しみ!
1)Melt
2)ilmapallo
3)アンテノール
4)M.W.F.W.
5)星になる
6)新曲
「Melt」Ryoさんのステージでは欠かすことのできなくなった代表曲から。最近はセットの途中で披露することが多くなったのですが、今日はいきなりハナブサさんの鍵盤がガーンと入り、直後に ”表情も~不安もいつの間にか” とフルパワーのボーカルがステージに響きました。元々の音源が二人によるVo.Pf.のデュオであり非常に耳に馴染んでいるサウンドを土台に、当然生ライブということで今日だけの歌い方・演奏が堪能できました。Ryoさんのボーカルはよく通るし、ハナブサさん鍵盤も色んな音を隙間に埋めるように。二人がいて成り立つ、圧倒的な存在感です。
「ilmapallo」Ryoさん憧れの国、フィンランドの言葉で「風船」という意味があります。出口が見えなかったり、色んな悩みとかモヤモヤ、その積み重なりは日頃誰でも感じるものですが、それをどのようにして解消していこうか、解消していきたいか、これらがRyoさんならではの巧みな言葉遣いに表れています。 ”誰かのためには誰のため?” ”誰かのためにを盾にして” などの自問。 ”空っぽの私よ空に飛んで行け” と。溜息のようにも感じられますが、マイナスな言葉を口にするのを気を付けているRyoさんらしく表現します。そして曲調も軽やかで重くならないようにしているのもRyoさんらしい。思い出すと、この曲を初披露した9月、サビの ”oh-oh-oh-oh-”を客席と唱和した記憶があります。風船はみんなで飛ばすほうが楽しいかもですね!
「アンテノール」他のRyoさんの持ち曲とは一線を画す、人の隠れた心の奥底を覗いてしまったような男女の行きずりの欲望とそれを冷ややかに見つめる自分自身を描く。今日は密やかなアコースティックなアレンジからの2番サビの大きな盛り上がりはRyoさんのボーカルがガーンと入る、そして間奏はハナブサさんの鍵盤の音符の多いこと!流れるような和音。Vo.Pf.の織りなす響きがただただ凄い。終盤の4分音符のアクセント4つが「ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!」と入り、 ”~君の答えを教えてよ~” と最終盤の囁くようなボーカル。GRAPESの素敵なステージに相応しいアンテノールだと思います。
「M.W.F.W.」アンテノールの次はこの曲というのは音源「Loistaa」の順番通り。いつもプレイヤーで聴いていてこの順なので 自分的にはものすごく自然に入れた感じです。アンテノールの重厚な雰囲気から快速アップテンポで攻め立てる。客席もクラップで応戦。窓を見たら会場の熱気でしょうか、窓ガラスが曇って外が見えないくらいに。Ryoさんも額に汗を光らせ、熱唱・熱唱でした。ハナブサさんこちらも間奏はノリにのって物凄い演奏。うわすご!
「星になる」終盤戦です。ここで1つ落ち着いて。星になる は、大切に思っている人が空の星になったとしても心は時空を超え、距離を超えいつでも逢えることができる、という想いがこもった曲。Ryoさんらしいファンタジーな雰囲気も織り交ぜた素敵な曲です。軽やかなリズムに乗っていますが、今日は次の曲の流れを含んでいるかと思います。相当な強い想いを含んでいるなと。
「新曲」曲名はステージで発表がありましたが、SNSで公開するのは控えましょう(公開されたら変えます)。詳しくは話せませんが、あまりに想いが強い歌詞に目頭が熱くなりました。この曲に関連して基になったある絵本の話がありました。この絵本自分は存じ上げず、ネットであらすじを調べているうち、「これは自分は読めない。。あらすじだけで泣けてくる」。Twitterでも最後の最後まで悩みに悩んで歌詞を書き上げたとあります。今までにあった重荷を背負っているのですね。
En)Human Nature / Michael Jackson
Vo.Ryo Yoshinaga/宮崎薫/大山桂佑 Pf.ハナブサユウキ Gt.森本隆寛
アンコールはスリーマンの3人と、サポートしたハナブサさん・森本さん全員でマイケルジャクソンを。相変わらず洋楽知らずの自分は聴いたことがある程度( "why,why tell'em that it's human nature" というキモの部分 )でしたが、が小気味いいPOPさと絶妙な3人のハーモニーでした。Human Natureというのは人間の本性という意味ですか。このスリーマンのアンコールに抜擢された意味というのを考えたいものです。
Ryoさん2020年初の自主企画ライブ、大成功でした。参加アーティストの大山さん・宮崎さんも素晴らしい歌声、ハナブサさんは多くの曲のサポートを、森本さんもお疲れさまでした。Ryoさんはこのライブに賭ける想い・意気込みを相当に感じたひと時でした。Ryoさんのフェアリーでファンタジックな曲調と言葉にならないことを言葉で綴る歌詞の素晴らしさは今日も冴えわたっていました。終盤の「星になる」~「新曲」への流れは、9月に演奏した「あなたは風のように」との関連性も感じました(対象は異なるかもしれません)。今回に限らず、1回1回のライブにおける重要性が自分の中では益々盛り上がってきていることを素直に感じます。Ryoさんの2020年は本格的に始まりました。3月には大きなライブも控えているし、楽しみは続きます。
<Ryo Yoshinagaさん今後のライブスケジュール>
●2020/1/27(月)代官山LOOP「Flavor」
Op18:00/St18:30
yayA/中前りおん/かちゃ/Ryo Yoshinaga and more!!
https://www.live-loop.com/daikanyama/7235/
●2020/3/15(日)渋谷JZ Brat
「Ryo Yoshinaga × yayA 2マンライブ ~Halu~」
Op16:00 / St 17:30 ※全席指定
Band Member /Pf.Key. ハナブサユウキ/Gt. 森本隆寛/Ba. ハピネス徳永/Dr. 神林祥太
●2020/3/29(日)銀座Miiya Cafe
「神楽サティ presents 『春の午後に歌うメロディ』」⠀
Op12:00/St12:30
高井麻奈由/工藤由佳/Ryo Yoshinaga/今井里歩/神楽サティ
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