2020年1月、代官山NOMAD「新春NOMAD Special 2020 Beginning 4days」。麻友さん・KYOKOさん・BLUE SUGAR SPRITS・Ryo Yoshinagaさん。1/6~9の4日間の新春企画の第3日目。2020年最初のライブ観戦となります。
新年明けましておめでとうございます。自分は仕事上、年末年始休みはなく普通の週休二日制。年末も働き、元日は休んだもののほとんど出勤しておりました。そして今日、やや疲れ切った身体を渋谷へ(相当へばってる。。)。NOMADは渋谷と代官山の中間にあるライブハウス。代官山からも行ったことありますが、最近は渋谷から南にNOMADに向かいます。開発地域がすっかり更地になり時間の流れを感じます。そう、2020年になったんだなと。
NOMADはステージ&客席と物販スペースが別の部屋になっており、その物販スペースは広くてゆったりしているところが非常に気に入っております。出演者にとってもしっかり物販ができる場所として非常に重宝しているのでは。自分の短いライブ観戦歴の中でも黎明期から存在し続けてくれるありがたい存在。直近で訪れたのは昨年9月。もっと来ているかと思ったら10回目だった。女性ミュージシャンが店の運営を直接行うようになってから雰囲気も”らしさ”が現れています。
※今回は演奏中の撮影はNGでした。受付されていた某SSWさんから撮影には「STAFFパス」が必要ですが、付けますか?と言われ、「ええスタッフ!? いやいやお客さんです」と(ここで付けますと言ったらどうなるか。。いやそれはないっしょ)。
<麻友さん>長野県千曲市出身Pf.弾き語り(初見)。ナチュラルで声がよく通り、鍵盤も鮮やか。曲名はほとんど仰らずに歌っていたので不詳だが、殴り書きの歌詞メモではシリアス系の深い曲 ”真っ暗な部屋で1人 息を吐く ~ やがて朝焼けに染まる窓辺に思いを馳せるように~”という「芯、呼吸」という曲。カズーを咥えて間奏を奏でるアップな曲、「道なき路」という新しい曲など、レベルが高い弾き語りでした。そう言えば以前推しだったある引退したアーティストも千曲出身だったなぁと。対面できなかったので今度お会いしたら訊いてみよ。
<KYOKOさん>長髪が素敵なPf.弾き語り(初見)。出番直前のウォーミングアップから超美声とビブラート。Twtterのプロフではボイトレ講師とありますが、おそらく声楽を本格的に培ってきたのだろう段違いの声量と美しさ。SSW界では場違いなんではという驚き。舞台でも活躍してそう。ファンも数多くいらっしゃっていたのも納得。「歩む」という前向きな曲「1000の春」という人の幸せを願う曲、「LUCE(ルーチェ)」「SCORE」など、色々な曲、声の強さは圧倒的で全部フォルティシモで凄かった。「香(こう)」という好きな人の匂いに囲まれたい、という特殊な詞の曲も。体調不良を押してよくこれだけのパフォーマンスを!
<BLUE SUGAR SPIRITS>鹿児島出身Vo.かぁこさんと宮崎出身Gt./Pf.の大輔さん2人組ユニット。2019/3の浅草で対バンライブを拝見するチャンスがあったが、仕事で遅れて到着したら出番がちょうど終わっていたので今度こそ歌を聴けるいい機会。ライブ観戦仲間の推しで興味があったのでこれを待っておりました。調べてみると、10年ほど前からYoutubeでギンギンのバンド映像が載っていたり、メンバーチェンジを経てこの2人になったなど結構の歴史があります。かぁこさんのVo.はとても透明感があり、声優さんのようなよく通る声です。メトロノームに乗って歌う「愛の唄~rainy day's music~」や「潮騒」「青い光」「ロビンソン(cover)」「未来は今」「エンドロールの向こう側」。大輔さんのGt./Pf.も鮮やか。
<Ryo Yoshinagaさん>
Ryoさんは2020年ライブ初め。本年もよろしくお願いします!そしてNOMADはお客さんとしては来たことがあるが、出演は初めてだそうです。初もの尽くし、めでたいものがあります。今日は弾き語りでの出演です。
①SEA
②mine
③アンテノール
④リフレイン
⑤Melt
⑥星になる
2020年の立ち上がりはふわりと流れる鍵盤の和音から軽やかな前奏、そしてゆっくりと奏でるコードの四分音符。①「SEA」からでした。美しいメロディと深い愛を歌う歌詞は自分の大のお気に入りの曲。もともと海とかバラードとかを結構好んで聴いていたので音楽的にドはまりなんです。”例えるなら深い海の闇~” と冒頭の深いところ、中盤の浮かんでくるような歌いまわしの ”だから名前を呼んで 深い海に溺れても 掬いあげるように” 揺蕩うようなRyoさんの声。そして大サビの一文
”あなたを信じる私を信じること もう海では迷わない
だから名前を呼んで 好きだとか愛してるは もうどうだっていい”
ここでのRyoさんの圧倒的にピーンとくるVo.はいつ聴いても天下一品です。言葉1つ1つも思いが込められていて素晴らしい。最高傑作です。ライブでしか聴けないので音源化を待ちます。海岸をバックにMV化も素敵だなぁと勝手に想像。と冒頭から熱く語ってしまいましたが、
2曲目は弾むように奏でるPf.で軽やかに歌う②「mine」。ほとんどの曲でオシャレなM7thコードを多用するRyoさんの曲は自分のお気に入り。この曲も歌詞では自分自身と向き合い壁を感じつつも越えられるよう応援する言葉が並んだ深さ。それでも重たくならずにスキップしながら足を踏み出すがごとくオシャレな和音展開が続きます。弾き語りなので時折スピードを変化させ、抑揚をつけます。キーがE♭⇒Fに1音上がったあとのストレートな美声はRyoさんの持ち味です。
③人間の密やかな感情を描く「アンテノール」は音源より若干スローでスキップ感を入れたバラードスタイルで。理性が感情を遠巻きに見ているように描写した展開はRyoさんの音楽の中ではなかなかないタイプの曲なので、セットに入るととってもアクセントになります。
④「リフレイン」は冒頭Aメロはアカペラで。Bメロから少しずつPf.を入れて静かに登って行く。1番は3拍子、2番は3連符✕2と6/8系の中リズムを変え少しずつ盛り上がっていく。弾き語り版は構成も少し変えた感じがします。そして大サビ。Ryoさんの曲は抑揚の凄い曲が多い。そこもまたいい。グワーッと来る美しいボーカル。そして最後はこれまた美しいエンディングのピアノソロ。素晴らしかった。背筋がゾッとした。
⑤「Melt」2018年1月にこのタイトルで自主企画ツーマンライブを行ったという力の籠った名曲。2020年は新たな気持ちで歌われました。このMeltは、自分が数少ないながらも聴いてきた様々なアーティストの曲と比較して、他にイメージできるものがない、それだけオリジナリティが高い、Ryoさんの歌唱力と語彙力が如何なく発揮された 'らしさ' がある曲だと思います。どうやってこの曲が作られたのか?(インスパイアされた曲があったら教えてほしい)。
⑥「星になる」今日最後の曲はRyoさんが得意とするファンタジー溢れる曲。この曲もバラードっぽく弾き語るバージョンは今日ならではのアレンジ。最後では照明の演出も星が回ってさらに美しく。素敵な声とパワー、今年のRyoさんも元気いっぱいです。いい新年を迎えた!
En.だから今夜も誰かが歌う
アンコールはアップテンポに夜を楽しく過ごせるような曲で大じめでした。部分的にタメを作って戻して曲に彩りをつけたり。
”鮮やかな夜空 見上げれば今夜 思い浮かぶ君の顔 柄にもなく 不確かな今を 見つめれば刹那 願うだけじゃ想いは伝わらなく だから言葉があるのでしょう だから今夜も誰かが愛を歌うのでしょう”
色彩を放つ言葉の数々。初NOMAD、いいステージでした!
NOMADは自分にとって思い出の地。2016/6/23に初めて訪れたときから推しが始まり今も続いているアーティストもいれば、数年後に引退してしまったアーティスト、関東での拠点を引き上げて帰郷していったアーティスト、そして音楽活動を続けながらこの店でスタッフをしているアーティストも。なんかターニングポイントを抱えている場所だなと自分では思っています。そして初NOMAD出演を叶えたRyoさん、新たなるスタートを新年にこの地で迎えたこと、今後を見据えるカギとなりそうな日の出の予感がします。それは自分が望んでいることと同じ方向であることを切に感じつつ、この地を後にしました。帰りの銀座線渋谷駅は新しくなりました。こんなところも日の出かな。(NOMAD出演増えるといいですね)
<Ryo Yoshinagaさん今後のライブスケジュール>
●2020/1/27(月)代官山LOOP「Flavor」
Op18:00/St18:30
yayA/中前りおん/かちゃ/Ryo Yoshinaga and more!!
https://www.live-loop.com/daikanyama/7235/
●2020/3/15(日)渋谷JZ Brat
「Ryo Yoshinaga × yayA 2マンライブ ~Halu~」
Op16:00 / St 17:30 ※全席指定
Band Member /Pf.Key. ハナブサユウキ/Gt. 森本隆寛/Ba. ハピネス徳永/Dr. 神林祥太
※1/13(月祝)12:00予約開始⇒Viilea712@gmail.com (またはライブ会場にて)
●2020/3/29(日)銀座Miiya Cafe
「神楽サティ presents 『春の午後に歌うメロディ』」⠀
Op12:00/St12:30
高井麻奈由/工藤由佳/Ryo Yoshinaga/今井里歩/神楽サティ
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