1/21(火)、東新宿 真昼の月・夜の太陽「三日月に唄う」。Ridy Hudsonさん・ジャンたなかヘヴンさん・mUg(まぐ)・ビタミンZ・今井里歩さんの5組。途中からの観戦です。
2020年初の真昼。色々な形態のアーティストが音楽を奏でにやってきます。自分がいわゆるライブハウスというものに初めて来たのがここ真昼が初めてで、職場から近いこともあり一番多く来ています。36回を数え、今日で37回目。素敵な音楽が体験できる身近な場として、大変ありがたい存在です。前回はopen9周年企画ということで歴史もあります。
仕事を終え真昼に駆け付けると階段の踊り場に花束が。誰が誰に贈ったものかはわかりませんが、今日のライブに関連付けるものとしては自分の心には非常に有効でした。受付を済ませると2番手のジャンたなかヘヴンさんの天真爛漫な歌声が。何回か聴いてますがこの人の音楽は独特の時間の流れを感じます。
今日は3番手より。
<mUg>Vo.真璃さん・Pf.Cho.弥重さんの女性2人アコースティックユニット、まぐ。ブラック系の衣装に身を包み、堅実なPf.のもとシリアスで情熱的に歌うVo。ステージを左右に動き客席1人1人に対して突っ込むように歌う姿は凄い。「フリージア」という曲は文字通りフリージア、フリージアと叫びながら迫力ある声で歌い倒す、そんな強烈なイメージを持つ音楽でした。
<ビタミンZ>4番手はVo.ゆうきさん・Pf.Vo.あゆみさん2人組女性ユニット。正確なセットリストはご本人のツィートにありましたのでお借りします。「君と並ぶ月」「ビタミンZのテーマ」「あなたと月で待ち合わせ」「真空パック」「スキップ」。バババッと聞き書きした歌詞のメモでは1曲目「君と並ぶ月」は恋人と眺める夜空と甘い心を歌った曲、2曲目「ビタミンZのテーマ」ユニットの代表曲で客席と手を振り上げながら1つになる楽しく元気づける曲、3曲目「あなたと月で待ち合わせ」しっとり透明感のある前向きな曲、4曲目「真空パック」は、あの日起こったあなたとの思い出を真空パックにしてとっておけないかと歌うアダルトな曲、5曲目「スキップ」”星の数を数えるだけため息の数も消していく、振り向かず前を向いていく、たくさんの夜をスキップして透明になるほど泣いた、今日というひを終わりにしてゆっくり眠れるように” こんな感じだったでしょうか。イヤなことも忘れて前向きに行こうよ、的な清々しさを与えてくれるような曲でした。ゆうきさんの朗らかで優しい歌声とあゆみさんの柔らかなピアノとボーカルが印象的でした。Twitterのタイムラインではよくお見掛けしていたので、興味があったビタミンZ。名前の通り心が元気になるビタミンでした。おそらく「Z」というのはこれ以上効き目があるビタミンがないから?自分がよく行くライブハウスにも出演されているので出番にカスりもしなかったのが不思議なくらい。まあ誰にでも初見というのはあることなのでこれからも興味を持って臨みたいと思います。
<今井里歩さん>2020年真昼初ステージはトリ出演の今井さん。今日はPf.弾き語りです。前回行けたのが12/29のWordsであの時はカバー曲メドレーが主体、その前は11月上旬だったので自分的には結構久しぶりのオリジナルセットです。
①白い月の裏側
②I'll meet you
③そこで、咲いてた(新タイトル)
④春を待つあなたを
⑤good day
1曲目、「白い月の裏側」は真昼という場所でタイトルが「三日月に唄う」という月にちなんだ曲を。まろやかな鍵盤の音が夜らしく辺りを包みます。曲と今井さんの声質が見事にマッチした曲。AメロのCコードからフッと1つ挟んで(この挟み方が素晴らし)A調に移り、2番でCと繰り返される転調がオシャレで、歌詞についてもメッセージが籠っている考えに考えて作られた曲です。
2曲目、「I'll meet you」最近の今井さんのちょっと考えさせられるツィート(それこそ独り言)は ”今はそれがすべてじゃないけど やはりそれがすべてだ、やるしかない” 的な、立ち止まって見て、また思い直して前に進んでいこうという気持ちを音楽にした、最近の今井さんの心持ちを具現化したような曲の1つと勝手に想像します。
”生きてきた時間も体温も違うし 倒れそうな背中を 抱きとめる勇気もない それでも I'll meet you I'll meet you この場所で何度でも 出会い直したい 信じてみたい 素晴らしい世界を”
3曲目、前奏の3連符に・・あ、この曲は聴いたことがある・・あ、無題の曲だ!・・と直感しました。昨年の夏に披露され3~4回聴いたことがあり記憶の片隅から引き出された幾つものピースが織り重なりそれぞれが絶妙なコード進行で繋がれています。 ”乾いた大地から大空を目指して” ”You never know(先のことはわからない)"という未来を見つめるような歌詞、クラシックの組曲のような造りにも聞こえる見事なピアノ演奏で喜びに導いてくれます。羽ばたき降り立ったところが自分の歴史であるかのように ”気が付けばそこで、咲いてた”と結ぶ、ドキュメンタリー映画でも見たような輝かしい曲。タイトルは「そこで、咲いてた」と今井さん命名しました。半年余り考えていたようですがようやく落ち着いた。うん、このタイトルしかありませんね!
4曲目、「春を待つあなたを」今日の今井さんは屈強な曲を連続投入してきます。これも身が引き締まるような強く心をぶつけるような曲です。さっきのツィートの話じゃないですけど、このセットで並べたいという意図が感じられ、困難な人生の道のりを不屈の闘志で踏破していこうという表れなのかなと。ストレートな悲嘆の表現は今までの今井さんの音楽にはなかったもの。斜に構えずまっすぐ受け止めなければならない、この曲を聴くと常にそう思います。この②~④の鬼気迫る3曲の連続は相当なボディブローで血が出そうです。音楽的にもめちゃいい曲ばかり。
5曲目「good day」さんざん血を吐いた後は救いの曲を。過ごすのが困難な厳しい日もあるけれど、1日のうちどんなに小さなことでもいいことがあれば、その日はグッドデイでいいじゃない、と今井さんの癒しのコトバが冬の嵐のようなセットをまとめるかの如く。good dayを聴ける日こそがgood dayなのだという気持ちに。色々あるけど最後は優しく終わりたい。こんな配慮があるいつもの今井さんの存在が嬉しい。good dayだけはいつも最後に歌おう、という気持ちが現れてます。心地よく1日を終われるように。
En.ありがとう
アンコールの拍手はリズムも速く、場が落ち着くまで鳴り止みませんでした。最後は今日この場に集まったお客さん・演者・箱のスタッフそれぞれに感謝を込めてのありがとうの歌。旋律にクラシックの要素(コラール)が入っていて神聖な感じを諸に受けます。心洗われるメロディに今井さんの才能を感じるこの楽曲で結びました。”ありがとう”に深さを感じる1曲です。
※この日の「ありがとう」は今井さんご本人によるYoutube映像が公開されています。
https://youtu.be/zcNXm9Cprkw
2020年初真昼のステージが終了しました。今井さんもMCで仰っていましたが、色々な楽曲形態(ソロ、バンド、ユニット、歌&ダンス、楽器・声、インストもろもろ)を幅広く受け入れる真昼の月 夜の太陽。ミュージシャンの受け皿として2020年、もっと先まで君臨し続けてほしい貴重な存在です。これからも末永く音楽を提供し続けてくれればと思います。
終演後、今井さんから「年賀状」を頂きました。ありがとうございます!
今井さんの2020年の2回目のライブである演奏を真昼で聴くことができたことが今日の一番の収穫です。強めのメッセージが詰まったセット、胸に刻まれました。階段の踊り場にあった何気ない花束、とても意味のある存在として君臨していました。
まさに「そこで、咲いてた」です。
<今井里歩さん今後のライブスケジュール>
●2020/2/14(金)真昼の月 夜の太陽「三日月とチョコレート」
Op18:20/St18:50
STRAYnote/泉和香/小鳥遊ふみ/松岡美穂/今井里歩(21:10~)
●2020/2/28(金)水道橋Words
●2020/3/7(土)練馬FAMILY「今井里歩ファンミーティング-1歩目-」
Op:11:30/St12:00
●2020/3/13(金)板橋ファイト!
「玖咲舞プレゼンツ 十ヶ月連続スリーマン企画 ~板橋より愛を込めて~《002 婉麗編》」
玖咲舞/今井里歩/金田一芙弥
Op19:00/St19:30
●2020/3/29(日)銀座Miiya Cafe「神楽サティpresents『春の午後に歌うメロディ』」
Op12:00/St12:30
高井麻奈由/工藤由佳/今井里歩/Ryo Yoshinaga/神楽サティ
●2020/4/28(火)練馬FAMILY
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