2/10(木)、東新宿真昼の月 夜の太陽「今井里歩 BIRTHDAY LIVE」。シンガーソングライター今井里歩さんのバースデーレコ発ワンマンライブ、大いに盛り上がった夜となりました。
前回のバースデーライブは2019/2/10、3年前のちょうど今日、場所も真昼でした。もう3年か!コロナ禍の状況もありつつ、対策を講じながらのワンマンとなります。自分は仕事も大変な時期となり、2022年になってライブに行くのは3回目。配信は色んなライブ拝見していますが、1回1回が貴重なリアルライブです。
そして街は何で今日?と思ってしまう悪天候。朝からの冷たい雨は段々と雪に代わり、身体を打ち付けます。自分に下された最後の試練です。新宿は みぞれと雪の境目を行ったり来たりです。ようやく会場に着きました。度重なる逆境に何回も配信観覧にしようかと考えましたが、この日まで調子を崩さず来れたカラダにも感謝したい。
今日の今井さん、単なるバースデーライブではなくバンド編成、しかも新作EPを2枚同時に発売するという「バースデーレコ発ワンマンライブ」となっています。お店が21時閉店ということで前物販で今井さん演奏前に販売。題名は「I.L.U(イル)」「I.R.U(アル)」です。これらの作品を中心に曲を披露されるとのこと。
そのバンドメンバー、3年前のブログを読むと色んな、色んな人が参加していましたが、今回は時勢も踏まえ編成を固めてきました。その中でNEWなのがSax奏者の藤林祐聖さん。サックスだけでなく色んな技もあることが後でわかりました。藤林さんは数々のアーティストのバックで演奏されメディアにも多数出演される実力者です。そしていつも今井さんをサポートするEg.加茂フミヨシさん、Ba.河野友弥さん、Dr.デカさんこと北川浩一郎さんは強力なアシスト陣です。
Vo. Pf. 今井里歩
Eg. 加茂フミヨシ
Sax. Fl. Per. 藤林祐聖(Per. は曲中に数回使用)
Ba. 河野友弥
Dr. 北川浩一郎
<第1部>
①アルミカン・ドリーム(Vo.Pf.Eg.Sax.Ba.Dr.)
②新しいキセツ-ミチ-(Vo.Pf.Eg.Sax.Ba.Dr.)
③I'll meet you(Vo.Pf.Eg.Sax.Ba.Dr.)
④キンセンカ(Vo.Pf.)
⑤赤い線(新曲)(Vo.Pf.)
⑥I.L.U -イル-(Vo.Pf. Eg.)
⑦good day(Vo.Pf.Eg.Sax.Ba.Dr.)
第1部は今井さん、白のワンピで登場。
①②③はバンドでの演奏。バンドの音の厚みは毎回思うけどシビレますね。演奏しているほうもノッています。またサックスが入ると曲に広がりが出てオシャレ感も激増。さすがの藤林さん、普段の弾き語りもいいけど、それとは違ったいい意味での衝撃があります。藤林さんはサックスを2種類使います。カーブドの方はアルト、直線なのはソプラノでしょうか?各曲熱いソロやリフが入ってすごい。自分の座った位置では見えなかったBa.の河野さんの5弦ベースの重低音の刻みも正確だし、北川さんもアグレッシブ、そして加茂さんが全体を統括するようなギターサウンド。今井さんの歌も鍵盤も弾けています。③「I'll meet you」では藤林さんはトライアングルも弾きます。ああやって演奏するのか!(そんなところばかり目が行ってしまう)
MCではいつもライブの日は雨が降る "雨女" なんですが、今日は "雪女" になってしまったと。あれ?そうですか、そんなに雨には見舞われていないと思うのですが。そんな外の天気も皆さんの熱い演奏で吹っ飛んでしまいます。
④からはアコースティックに。いつもよりゆっくり目、若干力を加えるところがあったりリバーブを深めにして気持ちを持たせています。⑤「赤い線」は本邦初公開の曲。第一印象で捉えると、アップテンポで地に足を付け進みながら考えろ、みたいな前向きな曲。バンドでやってもいいかもしれない。それにしても特徴的なコードを入れてきますね。最近の今井さんのひねり具合は違ってます。⑥は加茂さんEg.のサポートで ”愛犬との別れ” を描く切ない曲。10代の多感な時期から一緒に駆け抜けた思い出をアルバムのように切り取とる。陽だまりと切なさを合わせ持った曲です。⑦は一部の最後、メンバーが集まってバンドスタイルでのgood dayはいつもライブで弾き語るのとは違った感じでグッドです。
<第2部>
⑧きみがうまれた日(Vo.Pf.)
⑨tint(Vo.Pf.)
⑩勿忘草(Vo.Pf. Eg.)
⑪アルイテユケル(Vo.Pf.Eg.Sax.Ba.Dr.)
⑫Shine again(Vo.Pf.Eg.Sax.Ba.Dr.)
-Happy birthday to you-
⑬頑張れOle!(Vo.Pf.Eg.Sax.Ba.Dr.)
⑭I.R.U -アル-(新曲)(Vo.Pf.)
第2部は弾き語りから。黒と赤の上下に衣装を変えています。
自らの誕生日にちなんでいます。知人に赤ちゃんができたお祝いに贈った歌ということですが、今回は自分が生まれたときに遡って両親の気持ちを代弁したような感じに聞こえます。間髪をいれずに弾く⑨tintは今回の音源にも入った攻撃的な曲。バンドでやるかなと思ったけど、弾き語りがとても良いです。テンポが目まぐるしく変わるし、他に楽器がなくとも表現力がとても強い楽曲だと思います。何度か聴いていますが今日のtintは歌も演奏も完璧でバッチリ決まった、という感じです。⑩は今井さん流フォークソングと申しましょうか、ギターが似合う曲。鍵盤弾き語りでもやりますが、やはり加茂さんのギターの合わせがカッコいいです。勿忘草は2月7日、今井さんの誕生日の誕生花だそうです(他は2月29日、3月15日、4月5日)。花言葉は『私を忘れないで』『真実の愛』。もはや2月7日近辺は忘れられない日ですね。大きなライブがあるから!
終盤に差し掛かりました。再びバンドメンバーがステージへ。今井さんの音楽人生を代表する⑪「アルイテユケル」はバンドライブだったら必ず聴きたい。静かな前半からサビで1キー上がり、間奏の3連符ではSaxがソロで入り、リフでも入る。エンディング手前の大サビでの壮大さ、最後の1コーラス。素晴らしい曲です。こんな時でも歌を聴いてくれて、私は歌って、照らし照らされて存在が成り立つといつものMCも、この厳しい時期だからこそ一層心に沁みます。⑫はアップテンポで元気に。バンドのSaxがここでも活きます。
続けて、大きくバンドの演奏が入ったと思いきや、Saxのメロディは「Happy Birthday to you」。今井さん知らなかったようで驚いてました。今日はこの時期だからないかと思っていたのかも。やはりバンドの皆さんやスタッフさんの心遣い、ここで発揮です。真昼の古沢店長からイチゴのケーキが贈られ、ローソクをフーッ!!と。今井さん誕生日おめでとうございます!! (甘さ控えめで美味しかったそうです)
⑬さあ、ここで今井さんのバンドライブでは外せないお客さん参加型の「頑張れOle!」いつものライブでは聴けない取って置きの曲です。このカントリーウェスタンとPOPSを混ぜたような曲は自分も大好きで待ってました!って思いました。コロナ前であれば「オーレー!」と「はーれー!」を言えるんだけどマスクだからクラップで。そしていつもは今井さんマイクでボーカル専念なんですが、初めて鍵盤を弾きながら歌うそうです!こうして演奏された「頑張れOle!」。楽しく聴くことができました。藤林さんはシェイカーで。管楽器とパーカッションもこなす藤林さん、すごい。間奏は半分にしていきなりオーレーの代わりのクラップを。本当は叫びたかったんだけどね。まあ次回はできるといいですね(配信コメントにはオーレーとはーれーがあったそうです)。そして2部の最後は新曲の「I.R.U -アル -」。カタカナの題名をよく使う今井さん。カタカナにすると何か決意みたいな確固たる気持ちが強く感じ取れますね。IRUのIRはイマイリホ(つまり自分)を指していると。そこにYou(U)をつけて『あなたと私(今井さん)ここにあり』=アル というような感じで言っていたでしょうか。違っていたら今後のブログでフォローします。あなたがいて、私がいる。照らし照らされのアルイテユケルの続編みたいな曲ですね。じっくり聴きました。
<アンコール>
En1. ありがとう(Vo.Pf.)
En2. そこで、咲いてた(Vo.Pf.Eg.Fl.Ba.Dr.)
アンコールは今井さん一人で弾き語る「ありがとう」。いつもライブのアンコールで歌ってくれる、ほっとする歌。今井さんの曲って安心できる曲が多いですが、ひときわ安心感が出てきます。しんみりです。そして最後はバンドメンバーが登場、1人ずつ紹介を。
ベース、河野友弥さん、(自分の位置からは見えなかったが堅実なベースでした)
管楽器、パーカッションとマルチで活躍、藤林祐聖さん、
ドラムス、デカさんこと北川浩一郎さん アグレッシブに叩いてくれました。
ギター、加茂フミヨシさん、今日も素晴らしいサポートでした。
そしてボーカル&ピアノ、今井里歩さん。最後の曲は「そこで、咲いてた」。静かな雰囲気から徐々に盛り上がっていきサビからはバンドで。藤林さんはフルートで。 ”乾いた大地から 大空を目指して~” 天地人、上から下まで視野を広げるようなこの曲、壮大で優雅で今日の最後の曲に相応しかったです。感動の幕切れでした。
今井さんのバースデーライブ、今回も感動の渦でした。こんな時期でもあるし、外が雪だったのをすっかり忘れてました。寒いけどエネルギーもらったよ! 配信も含め沢山の人に祝ってもらえるライブ、羨ましい限りですが、ライブを開催するまでの準備には想像を絶するものがあったでしょう。ホームである真昼という場所を抜きにしても。バンドアレンジなどライブに向けて演奏する曲の完成度を上げるのはもちろん、今回はレコ発を2枚行うなど(しかもCD-Rじゃなくプレスされています)、コロナ禍もあってリアルな人の交流も制限しながら通常の仕事もこなし、オルタンシアもやりつつのこの準備を考えると相当な労力だったんだろうなと。
その2枚の音源、「I.L.U」と「I.R.U」。まだ触りしか聴いていませんが、鍵盤弾き語りが中心で他の楽器は殆ど入れていない。しかし声がストレートに伝わり、詞や曲に込められた力がモロに入ってくると感じます。3年前の「We Still Go / 春を待つあなたを」以来、ついに音源化されたこの2枚、大事に聴いていきたいと思います。
帰りの新宿はみぞれ。家の付近では雪に。どひゃー! 翌日結構融けて助かった。
<今井里歩さんスケジュール>
●3/11(金)真昼の月 夜の太陽「太陽と月のダンス~3マンライブ~」
※入場制限&有料配信LIVE
Op18:00 /St18:30(配信St18:30)
エナミハナ。(O.A) 、ほとけぶちあみ 、今井里歩 、齊藤さっこ
●3/31(木)吉祥寺Star Pines Cafe「吉祥寺桜祭り」
Op18:30 / St 19:00
立石純子 / きしのりこ / 今井里歩
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