10/29(金)、東京国際フォーラムAホール「あの素晴らしい歌をもう一度コンサート2021」。音楽史を駆け巡った稀代のアーティストたちの夢の競演でした。
このコンサートはオールナイトニッポン50周年を記念し2018年、2019年にも行われ(日本武道館)、様々なアーティストが出演されています。2020年は3月に行われる予定でしたがコロナの関係で今日に順延されました。出演アーティストは変更されているようです。
”「あの素晴しい歌をもう一度コンサート」は、時代を彩った名曲・ヒット曲をアーティスト・観客が一体となって楽しむコンサート。青春時代を彩った歌、時代を駆け抜けた歌、仲間と共に唄った数々の名曲を出演者と共に堪能し、当時の思い出を振り返りながら共に過ごすことができるコンサートとなっています。2018年に日本武道館で始まった本公演は、きたやまおさむを始め、森山良子、南こうせつなど日本のフォーク・ニューミュージックのフロントランナーたちが集結し、2019年には、上條恒彦が六文銭と「出発の歌」を48年ぶりに歌い大きな話題となりました。昨年はコロナ禍によりやむなく中止となりましたが、今年は会場を東京国際フォーラムに移し、苦しかった2020年から2021年を乗り越えて、今だからこそもう一度仲間と一緒に名曲の名演奏に触れ、また新たな一歩を踏み出せたらという想いのもと、装い新たに開催されます。本公演のコンセプトは「青春の歌!時代の歌!」。今回は、きたやまおさむとニッポン放送パーソナリティ上柳昌彦の二人がDJ役となってさまざまな名曲を紹介し、時に当時の思い出話も楽しむ「オールナイトニッポン・スペシャル」という番組のような構成にしたいと考えています。深夜放送ラジオが育んだ、音楽と共感による青春の時間を、会場のお客様と共に過ごすコンサートです。”
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001662.000012949.html
上記URLからのプレスリリースを引用いたしました。つまりフォーク・ニューミュージックを牽引した歴代のアーティストが再びステージに結集し、歌で心を通じ合い人生を噛みしめる、という この年代を生きた世代には この上ない企画です。ですからアーティストさんが歌われた各曲が巷を謳歌した年代60年~80年代をリアルで感じてきた世代がメインで、自分より1周りぐらい年上、それ以上の方々がホントに多かったです。しかし自分もこれらの曲、とても大好きで機会があったら是非行きたいと思っておりました。
東京国際フォーラムは5年前ぐらいに仕事で来てから久しぶりです。行きは銀座から。今日は乾いた風が少し強かったですが晴れて暖か。銀座~有楽町の賑わいはコロナ禍を脱し賑わいを取り戻しています。午後のこの辺りはお弁当を売るキッチンカーが軒を連ね、行列を作る店もあります。その先にAホールがありました。
受付を済ますとチケット券面通り2階席へ。どこまで上に?結構エスカレーター登りました。2階席の前から2列目で1階は超満員、2階も結構入っています。それにしてもなんて広いホールだ!見渡します。
「あの素晴らしい歌をもう一度」の題目はもちろん「あの素晴らしい愛をもう一度」から来ています。この曲を加藤和彦さんと連名で歌った きたやまおさむ(北山修)さんがニッポン放送パーソナリティの上柳昌彦さんと司会進行します。オープニングとエンディングに全体の大合唱や途中に様々なコーナーを挟んで各アーティストは3曲ずつ歌います。
そしてバンド演奏で全体をサポートするメンバーは高田蓮さんを筆頭に各パート、その中にバックコーラスとして吉永涼(Ryo Yoshinaga)さんが入っているのが何とも嬉しい限りです。順延されてなければ違うメンバーだったのは後で調べて知りました。
進行 兼 出演:きたやまおさむ(北山修)
出演:林部智史・杉山清貴・渡辺美里・中村雅俊・南こうせつ・森山良子
司会進行:上柳昌彦(ニッポン放送パーソナリティ)
バンドメンバー: Gt.高田 漣/Dr.坂田 学/Ba.鈴木 正人/Pf.ハタヤ テツヤ/Cho.ツヤ トモヒコ/Cho.吉永 涼
<第1部・オープニング>
超満員のAホール。大きなステージには「駅」をイメージして駅舎の屋根の大きな装飾(駅名は”じんせい”)、左手に待合室があります。その待合室のイスに座って北山さんと上柳さんの2人がMCとして進行を務めます。ステージ右には駅名じんせいの表示板が立っており、前の駅は”せいしゅん”、次の駅は”てんごく”となっています。シャレていますね。最初のMCでは「オールナイトニッポン」のテーマ曲が掛かりました。懐かしい!2人MCのあと、オープニングの緞帳が上がると今日歌うアーティストが勢ぞろい。「風(シューベルツ)」を歌いました。
①林部智史さん
・糸(中島みゆき)
・人生で一番幸せな日
・ラピスラズリの涙
ハイトーンの甘い声、素晴らしい歌声です。有名な「糸」から。「人生で一番幸せな日」はオリジナル。「ラピスラズリの涙」は小椋佳さんの曲です。確かに小椋佳さんらしい華麗なメロディと歌詞です。
②杉山清貴さん
・ふたりの夏物語-NEVER ENDING SUMMER-
・さよならのオーシャン
・明日に架ける橋(サイモン&ガーファンクル)
自分が若いころこよなく愛した杉山清貴さん。オメガトライブ時代からレコードやCDでさんざん聴いたり、カラオケやギターで歌ったりしていましたが、リアルで拝見したことはありませんでした。ウン十年経過して初めて杉山清貴さんの生姿が見られる!と意気揚々としていました。2階席だから米粒ぐらいですけど。。いいんです。夢にまで見たサングラス姿です。「ふたりの夏物語」はNEVER ENDING SUMMERという副題がつきます。大ヒットしたオメトラの曲。これを聴いて育ったのだ!しかし杉山さんの声は若い!まったく変わっていない!あの時と同じオリジナルキー(F)で歌っている。 ”Only you 君に囁く~(memory)” の(memory)のCho.のハモりの部分をRyoさんが歌ってるのが何とも感慨深い。若い頃に引き戻されますね~ 「さよならのオーシャン」は杉山さんご本人曰く1986年にソロデビューした作品であれから35年経ちましたと。この曲も昔のままの声で。サビの "woo-woo-woo-woo-" というバックの部分もRyoさん達コーラス隊がちゃんと歌ってくれるのが嬉しい。3曲目はS&Gの「明日に架ける橋」これも凄かった。ものすごいパワーとキレイなハイトーンの声。まじ昔と変わらないし、それどころか昔より円熟味が増したのでは?とにかく素晴らしいとしかいいようのない杉山さんの声でした。(パンフも素敵!)
③渡辺美里さん
・10years
・黄昏のビギン
・My Revolution
杉山さんと並び80年代のもう1人といえばこの人。力強く存在感たっぷりに歌ってくれました。やはりCDや歌番組でしか聴けないようなアーティストがステージに立って歌ってくれるのはいいですね!「My Revolution」で元気出ました。MCで小室哲哉さんの曲と初めて知りました。なるほど!
④中村雅俊さん
・恋人も濡れる街角
・心の色
・ふれあい
豪華な競演は続きます。中村さんも芸能歴は長いですが、革ジャン姿は昔のまま。スタイルの良さは昔から変わらずです。今でもドラマや歌番組などテレビに出演し続けリアルにお目にかかることなんて滅多にありません。今日はそんな人たちばかりです。今日も超有名な3曲を披露してくれました。つい最近に中村さん主演のドラマの映像(カースケのやつ)に魅入ってたので思わず感情移入しちゃいます。「心の色」とか、昔みんなで歌ったなぁ。
<第2部>
インターバルを置いて第2部は北山さんによる音楽史の授業を聴きました。説得力のある話で思わずなるほど!と。とても勉強になりました。やはり話術が凄いです。
そして、今日バンマスとして演奏を引っ張っている髙田蓮さんと北山さんがステージの中央に。2人を中心に凝ったアレンジの「帰って来たヨッパライ(ザ・フォーク・クルセダーズ)」を披露。北山さんによる神様のセリフも。
⑤南こうせつさん
・好きだった人
・神田川
・夜明けの風
そして後半半ば、フォークと言えば南こうせつさんです。ついに生のコンサートで歌を聴く機会になりました。テレビで見たままの愛嬌や素朴かつ心が優しく包まれるような歌、とても感激です。「好きだった人」は作詞が伊勢正三さん、作曲が南こうせつさん。好きだった人の特徴を列記しつつ、失恋という言葉は知っていたけど。というホロ苦さを持った歌詞と心温まる曲。「神田川」ではあの有名なコーラスをRyoさん達コーラス隊がキレイにハモってくれてとても嬉しいです。「夜明けの風」は今年9月に発売されたアルバム収録の曲。コロナ禍への思いを歌に。どんなに苦難があっても夜明けの風は吹く、今をひたすら生きるだけ。と歌う壮大な曲です。
⑥森山良子さん
・涙そうそう
・Tomorrow(ミュージカルAnnie主題歌)
・~聖者の行進~When the saints go marching in
真打ちは森山良子さん。底厚のスニーカーを履いての登場。森山さんと言えばこれという1曲目はご本人が作詞、BEGINが作曲という誰もが知る曲。歌詞もメロディも歌声もこれしかない!というくらいの思いが溢れる曲です。そしてアクティブに動き回りながらのミュージカルの曲。今年は音楽活動55周年だそうですがハイトーンな声と音圧、ダンスの運動量は時を全く感じさせないパフォーマンスです。そして3曲目はちょっと題名が出てこない(やっとでてきた)ビッグバンド形式の賑やかな曲です(誰もが知ってる曲ですが名前が出てこなかったが音階ドミファソ~(キーはB♭)で検索したらすぐ答えが出た)。スキャット(シュビシュビダバダバ、速い!)やバンドメンバーが奏でる演奏をユニゾンのスキャットで表現したりと、ものすごいステージを拝見しました。
<エンディング>
・結構しようよ(吉田拓郎)
・あの素晴らしい愛をもう一度(北山修/加藤和彦)
エンディングは再び全員が集まって大合唱の2曲です。世代を反映した「結婚しようよ」。そして最後は忘れちゃいけない北山さんの曲「あの素晴らしい愛をもう一度」。全員が一斉に歌うと更に響きが違います。とても凄い!
今日のコンサート、豪華絢爛のアーティストが勢ぞろいだったし、楽器の皆さんもコーラス隊もすごく盛り上がっていたし、大観衆も手拍子が鳴りやまず、とてもエキサイティングなコンサートでした。バックコーラスのRyoさんも3時間半、ほぼ出ずっぱりの素晴らしいコーラスでした。本当にお疲れ様でした。本当にありがとう!!
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