11/2(土)、豪徳寺Leaf roomにて高井麻奈由さんの東京での初ワンマンライブ『ウタゴエ~one step Tokyo~』が開催されました。
麻奈由さんが本拠地北海道を離れワンマンライブツアーを東京11/2⇒大阪12/7⇒札幌12/21と3か所を回って行う皮切りのワンマンライブです。情報はかなり前から発信されておりまして、チケットは6月に購入、今か今かと待ちに待って、ついにこの時が来ました。今まで麻奈由さんのライブは対バンの弾き語りでしか観たことがなく、いやその弾き語りでも十分すごいんですけど、サポートメンバーが入るということで楽しみが1つ増えました。
豪徳寺Leaf roomは9月に1度行って今回が2度目。小田急線豪徳寺駅から歩いてすぐ、東急世田谷線の線路沿いの建物の3Fにあります。線路がよく見える急な階段が特徴。9月の台風で階段の屋根が吹き飛んだという情報がありましたが、今日は修理の足場が組まれていました(外壁の工事も兼ねているそうです)。70人の客席キャパをKAKU店長が1人で切り盛りしております。今日も開場から続々とお客さんが入り、受付したり飲食物を作ったり。KAKU店長も大忙しです。ある程度セルフサービスの部分もあります。
サポートはPer.の出田寿一さん。この日のために札幌から来られたそうで、地元では有名な公演のパーカッションも叩いているという実力者、麻奈由さんの才能を昔から見出しており、麻奈由さんが弾き語りを始めたのも出田さんのアドバイスがきっかけとのことです。出田さんの装備はカホンではなくジャンベ?のような打楽器に若干大き目なシンバルなど。
<セットリスト>満員御礼の中、ライブはスタートです。
①draw
②Lotus
③It's show time!!
「draw」9/26のGRAPESで聴いたときはタイトル未定だったこの曲、タイトルがつきました。初っ端はアダルトさが漂うアップテンポの曲。”月並みですが綺麗ですね 自慢の時計を見せましょう こっちを向いてHoney 本気になればこっちのものだけど、そんなもので心は動かない。価値観って言葉知りませんか? ” 冒頭にこの曲を持って来て威勢をつけると同時に麻奈由さんの何か持っている気持ち、同調してしまいます。「Lotus」あっこの曲は!音源ではさんざん聴いていますけど、ライブで聴いたことがあったか?調べたらありませんでした。音源ではサンバ調のリズミックな雰囲気満載の中、初めてライブで聴くLotusもパワフル・アクティブな弾き語り+Per.。ワンマンで歌ってくれて感激です。「It's show time!!」麻奈由さんも出田さんも首に下げていたカズーを口に咥えてハモり。麻奈由さん以前からカズーを使ったライブを拝見した経験がありますが、今回のIt's show time!も景気がつきますね!序盤から麻奈由さんワールド全開です。観衆のハートをガッチリ掴みました。
④永遠の贈りもの
⑤AM9:00のシンデレラ
序盤の3曲から変わって落ち着いたムードでのバラードを2曲。「永遠の贈りもの」麻奈由さんのピアノ前奏、まさかこの曲を弾いてくれるとは! 最近密かにマイブームとなっていて、当日昼間にリツイートした耳コピしたコード付きの曲をセットに入れてくれました。
”鮮やかに G 写る D/F# 春空を Em 愛する Bm あなたも C 少し離 G れた そ Em の場所か Am7 ら見て D7 るのかな G 永遠の D/F# 贈りも B7 の Em 届くと Bm 信じて C そう G あ Bm7 なた Em の幸 Am7 せだけ祈 D7 るための歌 G Gsus4 G”
広大な北海道を連想させる温かく包み込むような曲、今日はゆっくりめ、しっとりと、歌詞1つ1つを噛みしめるように歌います。感激して涙ものです。「AM9:00のシンデレラ」続いてひっそりと囁くように歌う麻奈由さんの名曲はとてもメロディ・歌詞全体がとてもマッチした切なさ。夜から朝へ、夢のような日々からの別れを描きます。しんみり。
⑥KESHIN
⑦FAKE
MCでは音楽活動で弾き語りをすることに最初は興味がなかったが、出田さんに勧められ始めてから7年になったとのこと。「KESHIN」は最初ピンと来なかったが、歌詞の内容に聞き覚えがありました。6月のGRAPESで聴いた、パワフル・情熱的な歌。 ”シャイなピアノと突き刺すベースであたしを誘うの ~あたしを飾る あたしを飾る” 大人の男女の恋の一騎打ちみたいな。続いて「FAKE」でワイルドに歌います。”間違いだらけのこの世界であなたは何を選ぶ? 夢なら夢で覚めないでよ 私を愛して もっと愛してよ” この2曲も続けて歌うとパンチがあります。
⑧あなただけのスター
⑨声の限り
「あなただけのスター」アーティストが音楽活動をする上での思いや苦しみを我々にも分かるように描いた作品。”頭下げて営業しなさい、有名になりなさい、媚を売りなさい、世界のスターになりたいわけじゃない、あなただけのスターになりたい”。麻奈由さんのライブを最初に聴いたときに衝撃を受けた、具体的な言葉を使った歌詞。エンタメ世界でのリアリティさが心にぐっと刺さります。
「声の限り」地元以外でワンマンライブをやる勇気と困難さ、そして地元の大切さ、ライブ遠征での思いを綴る 力の籠ったシャッフル3拍子のバラード。 初めて聴いたので聞き書きすると、 ”今日はありがとうここに来てくれて出会ったお礼に1つ歌を 楽しい日もあるけどうまく行かないのも世の中さ 情けない歌 歌いたくない でも人間なんてそんなもんさ ここにいるよ ここにいるよ 泣きたいとき会いに来てよ だからまたねここで会おう 変わりのない愛の歌を” サビの部分の麻奈由さんのボーカルに伸びがあり、言葉も直接胸に響きます。間奏も力強い。右手をオクターブでしっかりと弾き、力強い。この⑧⑨2曲、アーティスト活動に関する自身の切なさとか希望とか、色んな思いが凝縮されていて、続けて歌ったことの意味を感じました。
⑩ワイルドシンガー
⑪スタートライン
⑫Free world
⑬もしもあなたが
「ワイルドシンガー」ワンマンなど大きなライブでしかセットに入らない曲を披露。ベース進行が特徴的なアクティブな鍵盤とPer.で攻め立てる曲。歌詞は早くて聞き取れませんでしたが、世の中への不満を音楽にして叫んでいくよ、という内容だったかと思います。
「スタートライン」音楽活動初期に歌われた曲で、快速なリズム。初心を思い出すように歌ったのでしょうか。 ”僕にとってのスタートライン 昨日と今日の自分にさよなら 眼の前が霞んでいてもいいんだよ 旅のの途中 まっすぐ届け ~君らしく自分らしく進め” こんな感じだったでしょうか。リズムにキメの部分があったり、結構POPな曲です。
「Free world」最終盤に掛かってきました。盛り上がって元気に歌う。風を切って進んでいくようなメロディとそれにマッチした麻奈由さんの声。 ”思い描いていた未来の vision を探す旅なのさ~”
「もしもあなたが」セット最後の曲は感謝の気持ちを込めて。大切な人がどんどん幸せになって自分も幸せになっていければいい。そんなMCと共に届けます。 ”もしもあなたが泣くのなら そっと包むような歌を” 文字通り、ふんわり温かく包み込むようなバラードで。
<アンコール>
En1.君の翼
En2.笑うんだ
「君の翼」セットの中に入っていなかったのがアンコールに入りましたか! ”あと少しもう少し頑張ろうって 綺麗に飛べなくたっていいじゃないって 大きくなくたっていい その一歩で強くなれるさ 君のつばーさー” この曲は麻奈由さんライブでは聴かなくちゃね的な代表曲。
「笑うんだ」アンコール最後の曲はお客さんとの一体感がにじみ出るこの曲、今日も歌ってくれるかなと思っていたので最後を飾る曲として歌ってくれてとても嬉しいです。 ”何度となく背伸びしてカッコつけて失敗して泣いて泣いて簡単に世界は回らないと気づいたとき弱さ知った ~ この街でいつか 何千人も何万人も必要としてくれる人ができたら この場所で歌って 何日でも明日を歌って 入りきらないほどの人で一杯にして今を笑うんだ” エンディングは麻奈由さんも目を潤ませながら ”ラーラララララー” と全員で大合唱。Pf.とPer.のツーピースでのワンマンでしたが、とてもダイナミックで心に沁みる二人の演奏で、素晴らしい東京ワンマンでした。
麻奈由さんの音楽は、It's show time!! や ナイトゲームのような夜を舞台にして今宵は楽しくやろうぜ!的な曲、FAKEやdraw、KESHINやワイルドシンガーのような社会や人間関係の不満を歌にぶつけながらストレスを吐き出していこうよ!というマイナー系の曲、Free Worldや君の翼のような夏らしい風を感じながら突き進んでいこうよと共感しながらロック・Jazzの流れを自分に取り入れたもの、また自らの音楽活動を取り巻く様々な心境を様々なアプローチで描いた音楽。例えば、あなただけのスター、声の限り、笑うんだ 等は演者である自身がいて、聴いてくれる人がいて、音楽続けて云々という演者と観客が1つになって共感するような音楽、そして、多くのミュージシャン(特に昭和のニューミュージック)を生んだ北海道の血と申しましょうか、自然豊か・広大な大地で心を大きく包んだような優しい人の愛の歌、永遠の贈りもの・春の足おと・AM9:00のシンデレラ等 は昔懐かしい色を出しながらホロリと泣かせるもの(これも共感)があります。まだ他にも色々な音楽を書いていると思いますが、根底には ”リスナーとの共感” があると思います。前者のロック・Jazz系にしても、後者の泣かせる系のバラードにしても 今日ワンマンを観に来た人は麻奈由さんの歌と曲に共感・同調したことでしょう。
麻奈由さんのライブを初めて拝見したのは2018/4のチャイナスクエアでの対バンで。そこからまだ10回ほどしかライブを観ていませんし、まだまだ勉強不足の部分が多いのですが、今回ワンマンを体験できたことは自分にとって大きな前進だったと思います。前日11/1は下北沢SEEDSHIPでライブがありましたが出番に間に合わなかったため、物販にてTシャツを購入、今日に臨みました。筆記体でさりげなく胸にmanayu takaiと書かれているので様々なシーンに着こなしながらも たかいまなゆ をアピールできるグッズです。当然このワンマンでも着て行きましたよ!客席では多くの人が Tシャツを着て応援していました。これだけ多くのファンに囲まれた麻奈由さんワンマンライブは実に幸せなひと時だったと思います。まだ大阪・札幌とありますし、このワンマンツアーや他の多くの地域からの声援を糧に、これからの音楽人生、実のあるものになればいいなと思います。次の東京ワンマンライブの日程も早々と発表されましたし、スケジュール調整は最優先ですね!
<高井麻奈由さん主なライブスケジュール>
●2019/12/7(土)心斎橋パーカホリック
高井麻奈由初の大阪ワンマンライブ!!「ウタゴエ~one step Osaka~」
Op19:00/St19:30/O.A./Tomomi(札幌)
●2019/12/21(土)musica hall cafe(札幌) 「ウタゴエ~2019感謝祭~」
Op18:00/St18:30
●2019/12/24(火)KRAPS HALL(札幌)
高井麻奈由×Tomomiツーマンライブ 「永遠のおと」
Op19:00/St19:30 / 高井麻奈由 / Tomomi
●2020/4/11(土)GRAPES北参道
高井麻奈由ワンマンライブ「Harunoashioto」
Op18:30/St/19:00
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