9/25(水)代官山NOMAD「暴れ馬ツアー2019」千秋楽~東京編~。kiiさん・あかたろさん・上田マユミさん・高井麻奈由さん・ミノノサトエさん。出身地の異なる5人のミュージシャンが互いの土地を巡りながらライブを行うツアー、最後の千秋楽におじゃますることができました。
1年前の2018/8/3、ここ代官山NOMADで対バンになった5人、出身県がそれぞれ(しかも北海道から九州まで)ということで意気投合して発足したというツアー、2019/5から大阪・福岡で始まり、8月札幌、9/23福島、9/24群馬、そしてラストは始まりの地、NOMADに帰ってきてという日程、お互い拠点が違う中スケジュール調整も大変だったと思います。音楽を聴いたことのあるアーティストがほぼでしたので興味がありましたが東京開催だけは外すまいと何とか。
NOMADに来たのは2018年12月以来でしたので久しぶり。再開発中の渋谷駅の迷路のような地下通路は、なぜか最短コースで行ける出口を自然選択していたという幸運。山手線を跨いだ橋を渡ります。夜景が綺麗。そして今回の対バンの順番は1年前の対バンと同じ順番だそうです。すべてはここから始まったと。。
<Kiiさん>群馬県出身Gt.弾き語り。1/11のGRAPES北参道で出番の途中から聴いて以来。絞り出すようなグッと来る声と細かいビブラートが印象的。ギターをかき鳴らし、4弦を切るも動じることなく弾き、歌いまくる。次の曲でNOMADから代わりのオベーションのエレアコを用意してくれ、難なくステージをこなしました。この暴れる感じのギターと声は暴れ馬ツアーの名前に相応しいと思います。
<あかたろさん>福岡県出身Pf.弾き語り。2018/10/10下北沢SEEDSHIP以来。腹の底から出るような貫禄ある美声をフルに活かした歌唱力、鍵盤の腕もあるし、どことなく懐かしい日本の歌謡曲や演歌をイメージさせる曲調が印象があり、今までに何度かライブを観に行きました。今日も鍵盤(立ち弾き)で。今までのツアー、音源に入った曲を中心に歌っていたということで物販の音源はほぼ完売、今日の千秋楽は自分の歌いたい曲を自由に歌いました。音源化にはこだわっていないので聴いたことない曲、新しく作ったばかりの曲でした。最後の曲はよく聴いている曲で、あかたろさんの広大な声がぴったりのゆっくりとしたバラード「旅立ちの前日」が締めくくりでした。
”遅すぎる私の成長を受け止めてくれてありがとう
さよならは言わないよ まだ貴方の傍にいるのだから
何気ない日々の愛おしさに 涙する明日が見える”
この曲の”ありがとう~”からのサビへ移る際の壮大な展開が印象的です。暴れ馬ツアーの濃いキャラとして存在感満点のステージでした。
<上田マユミさん>大阪府出身Pf.弾き語り。5/27の大阪RUIDOでステージを拝見して以来。透明感と色気ある声で静かな夜を舞台にした曲をメインに。その中では日々心に刻まれていく葛藤を1人バスルームで思い詰める「in my bathroom」が印象的。 ”冷めきった心をバスタブに埋め シャワーで悲しみを流して 明日を願う” 音楽家にある共通の悩みというものをここに垣間見た感じがします。「wonderful world」「プルースト」など。「プルースト」現象とは特定の香りを嗅ぐと、その時の記憶が蘇るという心理を言います。バスを降り海風の臭いを嗅ぐとあの時の温もりを思い出す、そんな過去への思いを綴った曲です。
<高井麻奈由さん>北海道出身Pf.弾き語り。6月のGRAPESからの3か月ぶりでした。この暴れ馬ツアー、福島⇒群馬と陸路を走破、今日のファイナルまでの道中は本当に居心地よく楽しかったようで、麻奈由さんの 「ここまでついに来た!」感がヒシヒシと感じられます。やはり同じ音楽家どうし気持ちを共有し、心が通い合っています。
1)グンナイマイベッド
2)君の翼
3)もしもあなたが
4)It's show time!!
「グンナイマイベッド」はトップは威勢のいいアップなナンバーから。 ”サヨナラしたくないけど 行かなきゃいけないんだぁ~” 安眠からの別れを惜しみながらも前を向いて進んでいこうと自らを鼓舞する曲。
「君の翼」今日までのツアーを象徴するかのような曲と心に直接届くような突き抜ける声。麻奈由さんの歌に心がグッとひきつけます。飛びたいけど飛べない、もう少し強くなって飛んでいこうよ、とこれも先の「グンナイマイベッド」に通ずるものがあります。停滞していたらそこで終わり。強くなれるさ、君の翼=強いと思わなければ強くなれない。音楽家でなくても、人生経験していく上では必要なことです。
「もしもあなたが」しっとりじっくり聴かせる曲。そっと背中を抱き、包むような優しさあふれるボーカルで静かに歌います。こんな曲に胸が熱くなります。聴き手の心を全部持って行ってしまう。凄いアーティストです。
”あなたのそばに寄りそうように あたしの歌を歌えたら
不器用に生きるあなたの胸に寄り道せずに届くでしょう
それがあたしの生きている証になるのでしょう”
「It's show time!!」しんみりしちゃったけど、今日は「暴れ馬ツアー」だから、最後は景気よくいってみよう!! It's show time!!のくだりが「あばれーうーまー」と今日だけのバージョンで。麻奈由さんの音楽、盛り上げるところは盛り上げ、聴かせるところは聴かせ。そのメリハリ⇒心の強弱を見事につかんで会場を1つにしました。
<ミノノサトエさん>福島県出身Pf.弾き語り。お名前は存じ上げていて、拝見したことあるかなと思いましたが記録なく、今回が初見となります。音大のピアノ科出身でピアノがものすごく上手い。運指ではあれだけ速弾きしているにもかかわらず、手の上下がなく指のスピーディーの動きは目を見張ります。さすがピアノ科!ストレートな声と合わせてクラシカル系の曲、しかも自由に弾く、レベルの高いアーティストです。「エリカの憂鬱」「残暑」「イネちゃん」など。「イネちゃん」は代表曲とも言えます。ギターの3フィンガーに近い演奏を鍵盤で。稲作農家の生きる家族の実りへの喜びを語る曲。 ”いつも食べているご飯だよ お米が光っているだろう 生きているんだよ お前も同じさ” カントリーミュージックのピアノバージョンが聴けたという感じです。それにしても鍵盤すごい!
<アンコール>
トリのミノノさんが4人を呼び寄せ、今回のライブツアーの締めくくりを。NOMADの壁にプロジェクターでスクリーン映像が流れ、ツアー中の思い出が詰まった映像を共有いたしました。同じ職業どうし、心はいつも一緒です。アンコール曲の前にNOMADマネージャーのUtaco.さんから5人の写真プリントが入ったケーキがプレゼント。1年前のNOMADの対バンから始まったこのツアー企画、NOMADへのアーティストからの感謝、NOMADからアーティストへの感謝、それぞれが1つになりました。感極まる5人。自分は最後しか合流できませんでしたが、こんなシーンを見ているとこのツアーは長くて苦しい部分もあったけど最終的にはハッピーエンドでよかったな、色々な人の繋がりは確実なんだな、と思いました。
En.カントリーロード (Pf.ミノノサトエ)
5人で歌う「カントリーロード」は、ツアー中の車移動の映像と合致してる気がしました。長い道のりだけど仲良く気楽に行こうよ的な。みんな知ってる曲なので全員で歌ったり。ハモも見事でツアーは有終を飾りました。
物販席では元気(気丈?)な麻奈由さん。『明日も行きます』⇒『わかってまーす』おっと、わかってらっしゃる。。。久しぶりのあかたろさんも顔覚えていてくれてありがとう!プロジェクター映像もさることながら、5人の皆さんの活き活きとした顔を見て、今回のツアーの楽しさが伝わってきました。このツアー観戦、最後の最後の飛び込みで拝見できてよかったと思います。
※9/27に麻奈由さん本人のブログに今回のツアーやその他ライブの内容がアップされました。分刻みのブログ更新は8月からおよそ2か月分!よくぞここまで。。。長い遠征お疲れさまでした。たまにはゆっくり休んでくださいね!
https://www3.hp-ez.com/hp/manayutakai/page4
<主なライブスケジュール>
【高井麻奈由ワンマンライブ”ウタゴエ”】
●2019/11/2(土)豪徳寺Leaf room(東京)
Op18:30/St:19:00
●2019/12/7(土)心斎橋パーカホリック(大阪)
Op19:00/St19:30
●2019/12/21(土)musica hall cafe(札幌)
Op18:00/St18:30
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