8/4(日)、青山月見ル君想フ「玖咲舞レコ発ワンマンショー『THE THING』~遊星からの寄生虫X 観測ツアー」。玖咲舞さんによる新作CD『万有引力』発売記念ワンマンライブが行われました。
真夏がやってきた8月、昼間は危険な気温が身体を襲います。なかなか梅雨が明けない7月の低温多湿と効き過ぎるエアコンに身体をすっかり壊してしまいました。キャンセルしたライブ、行こうと思ったけど行けなかったライブ数多く。ようやく体調もほぼ回復、そしてなんとかこの日に間に合った、そんな感じです。
月見ル君想フは、外苑前から南に歩いて約10分ほど。地下の入口のフロアから階段で更に下の階がステージと客席(スタンディング)になります。上のフロアからもステージが一望でき、見晴らしがいい。ちょうど吉祥寺のスターパインズカフェのような感じです。ここの一番の特徴はステージの上に飾られた巨大な球形のスクリーン。巨大な月になったりするなど、なんともコズミックなライブハウスです。HPにもその日の月齢が表示され、月に関する魅力を語ってくれます。
開演です。月見ル君想フの球形のスクリーンには青い地球の映像、そしてファンファーレの音楽とともにナレーションのSE。 ”こちらはキャプテンマイタソー(今年日本で公開された最強女性の映画から取ったのでしょうか。自分は観ていませんが)。宇宙旅行へのツアーをお楽しみください。注意をよく聞いてくれよ。爆音がするから気を付けて!” などと。そうか、我々はもう地球を離れているのだ。。(宇宙船の名前はスーパーノヴァ=超新星)
メンバーが続々と入ってきます。Dr.Ba.Eg.そしてPf.Vo.の玖咲舞さん。「5、4、3、2、1」のカウントダウンでスタート。
玖咲舞(Vo.Pf)、大野陸(Dr.)、林駿仁(Ba.)、黒澤継太郎(Eg)、小林夕夏(Cho.)
①デブリフィング
②メメント
③鍵穴
④愛の宿
⑤悪役
「デブリフィング」バリバリのバンドサウンドが迫力満点の曲。デブリフィングとは報告会という直訳で、基は軍隊用語だそうです。宇宙船の中の緊迫感が漂い、いきなり畳みかけます。「メメント」前作メメント・モリの主題作品。バンドライブでは必ず衝撃を客席に食らわす世界滅亡での崖っぷち感をテーマにした曲。まだまだゴリゴリのバンドは続きます。「鍵穴」もメメント・モリでは初っ端から景気がつくバンドが映える曲。最初はEsus4コードからの4分音符が連なり、雄大に歌う玖咲ボイス、そしてサビからバーン・バーン!と撃ちのめすように衝撃波を食らわします。この3曲で会場のボルテージは一気に高まりました。「愛の宿」普段のライブ、そして音源でも孤独に弾き語るのが常のナンバー。夜の営みと心の乖離を歌うにはやはりソロでという部分ではあったかと思います。そして今日、冒頭は照明のピンスポットが上から1点。弾き語りのイメージを維持しつつも、Bメロからは徐々にバンドが入り、レアな「愛の宿」となりました。それにしても まいたそのファルセットはすごい。凄過ぎます。ライブ通いをするようになって、裏声をこれだけ綺麗に出せるのは まいたその右に出る人はいません。倍音を地声と可能な限り変わらないようにものすごい鍛錬を積んで培った能力でしょう。「悪役」終電間際の男女の駆け引きをコミカルに描いた曲。Pf.1本でも充分に盛り上がるこの曲でも今日のバンドはこれも超レア。前奏はおどろおどろしい雰囲気で、あの曲かな?という期待をしつつホップするような旋律が流れ、やはり!と。そして2か所のクラップの部分では会場をそれを待っていたかのように『パチパチ!』と。まいたそもこの呼応に気持ちよさそうに笑みを浮かべておりました。Eg.のギミックの効いた演奏と裏拍重視のアレンジも特殊でよかったなぁ。
⑥トーキョーベイ
ここで 玖咲舞さん・小林夕夏さんが突然楽屋に。Dr.Ba.Eg.が残り、Eg.がカッティングを。あれ、なんか聴いたことが。。Vo.本人がいませんが、小気味いいコード進行に乗って深いリバーブの掛かった まいたその声は「トーキョーベイ」の歌でした。やはりこの声は別録ですよね?バンドメンバーがクリックを聴いていたか確認できませんでしたが。間奏にはほんにんのセリフも聞こえたり ”~~~お楽しみくださいませー!!” トーキョーベイが後半に差し掛かり、Vc.Vn.が準備のためステージへ。
玖咲舞(Vo.Pf)、大野陸(Dr.)、林駿仁(Ba.)、黒澤継太郎(Eg)、小林夕夏(Cho.)、松浦瑠奈(Vn.)、安藤葉月(Vc.)
⑦寄生虫X
⑧アンドロメダ(Vo.Pf.Vn.Vc.Cho.)
⑨中野区、某日の夜 (Vo.Pf.)
⑩エイリアンズ
⑪ワールズエンド
⑫超新星★
「寄生虫X」後半のフルバンドではお色直しした玖咲舞さんが純白のベールに包まれた新作CDジャケ写の衣装で登場。Vc.安藤葉月さん(はーちゃん)は まいたそのライブで何度もサポートをしている準メンバーと言っていいくらいの不可欠な存在。そしてVn.松浦瑠奈さんははーちゃんと同じアンサンブルで拝見したことがあります。ちょうど2年前、Vc.Vn.Pf.の3重奏のクラシックを江東区のコンサート会場で聴いた記憶がありました。その時のVn.のメンバーがジャンルの枠を超えてバンドライブに参加されるということは何か不思議な縁を感じます。この曲は新作CD『万有引力』の冒頭を飾る地球の空気に慣れない苦しみを抱える地震の気持ちを歌った曲。これにVc.Vn.の弓と弦の擦りが錯綜する緊張感のある曲に仕上がっています。「アンドロメダ」アコースティックな曲が続きます。ボーカル・鍵盤・弦の3種類の音が美しく噛み合い、夜空に光る遠い銀河を仰ぎながら、人の心への遠さを物悲し気に語る歌詞。後半は小林さんの上ハモが乗っかり、様々な音色がハーモニーを作ります。「中野区、某日の夜」アンドロメダの続編のような曲は、さらにPf.と独唱で。こんなに近くにいるのに何故孤独なんだろう、そんな歌詞が読み取れます。「エイリアンズ」MCでは、この曲は苦しい境遇の人を元気づけるために作った曲だと言います。Youtube映像の弾き語り一発録りも聴き応え抜群でしたが、バンドをバックに、徐々にクライマックスへ。この盛り上げ方はバンドライブならでは。弦がかぶさり、リズム隊がかぶさり、3番のサビの極大の盛り上がり。バーン!そして弦Vn.Vc.の響き。さすがのエイリアンズでした。「ワールズエンド」この曲は2017/12のワンマンで主題となったゴリゴリ3連符のバンド曲。歌詞のそこここに見受けられる世紀末的な内容は まいたそがソロ以前のバンド活動を想像させます(歌舞伎町のくだりなど)。この曲に まいたその系譜があるようで、ご本人の音楽の歴史を捉えたりします。エンディングでいったん終了し、再度ババーンとバンドを打ち鳴らして終わるというやり方はワールズエンド=ジ・エンドを彷彿させるものでしょうか。「超新星★」最後の曲は『万有引力』の最後を飾る恒星が砕け散り、何もかもが無に帰すサマを歌う壮大なバラード。この壮大さは、冒頭ではアカペラ、Bメロから鍵盤や弦が入り、最後はバンドで終わることで裏付けられます。以前の弾き語りと違っているな?と思うのは、3番のBメロに1フレーズ追加されてます(嗚呼こんな私でも~の部分)ここもシャウトが入り、曲にアクセントが入ります。なんともカッコいい曲です。最終のSE ”これにて波乱万丈だったけどキャプテンマイタソの通信オーバー。またライブでお会いしましょう” という主旨で、この日のStar Toursは終了しました。
終演後物販にて改めて まいたそに今日もライブ、とても感動した旨、伝えました。大行列が後ろに控えているため手短、そしてオフショットはありませんが、記憶に刻まれるスペースツアーでした。
隣の物販席でお会いした小林夕夏さん、前回挨拶できなかったのですが、5/24のGRAPESのユカリエワンマン応援企画ライブでユカリエの女子トークのような2人の楽しい演奏が記憶にあります。この音源の「お茶しない?」がポイントです。
今回も宇宙旅行をテーマにして1つのステージを流れのように凝った演出をしてくれました(前回2017/12は地球最後の日でしたね。。)もはや地球を滅ぼすだけでは飽き足らず、「超新星★」では恒星まで爆発させました。今後はどこまで 玖咲音楽は滅ぼしてくれるでしょう?新作CD『万有引力』は玖咲音楽が中心となり、人が惹かれていくという想像図。いい音楽には自然と人が集まる、そして今日のワンマンライブも多くのお客さんで大盛況でした。またお客さんどうしも玖咲音楽を共通の話題に盛り上がり、ファンデルワールス力のように導かれ凝集する。世の中いろんな考え方の人がいますが、玖咲音楽に意味があると思うからここ、月見ル君想フに集まったのだと思います。今回の『万有引力』の持つ、更なる引力を玖咲さんに期待したい、そう思いつつこの地を後にしました。
(※今日は写真は少なめです)
<玖咲舞さん今後のライブスケジュール>
●2019/8/9(金)【水道橋Words 2nd.Anniversary "Good night is coming" 第四夜】
水道橋Words/Act 古矢奈穂/咲耶/玖咲舞/田中翠/神樂サティ/佐野ちか
Open 18:20/Start 18:50 (出演21:10~)
●2019/8/12(月祝) 横浜O-SITE【向江陽子マンスリー企画~Place to meet final~】
16:25~出演予定
●2019/8/21(水)【水道橋Words×咲耶presents 流れる詞音の行き着く先に、あなたは】
水道橋Words/Act 伊藤詩織/玖咲舞/まんだ/咲耶
Open 18:30/Start 19:00 (出演20:25~)
●2019/8/23(金)【GRAPES KITASANDO presents -da capo-】
GRAPES KITASANDO/Act 玖咲舞/悠奈/usu/東京モルモット
Open 18:30/Start 19:00 (出演19:00~)
●2019/8/25(日)【玖咲舞プレゼンツ 打ち上げ☆大☆感謝祭】
板橋ファイト!/Act 玖咲舞
Open 19:00/Start 19:30
●2019/9/8(日)駒沢STRAWBERRY FIELDS
●2019/9/11(水)東新宿 真昼の月夜の太陽
Act 玖咲舞/咲耶/奈良ひより/石田涼/穂乃香
Open 18:15/Start 18:45 (出演21:00~トリ)
●2019/9/15(日)【真面目に生きすぎている僕たち】
代官山NOMAD/Act 瑠惟夏/玖咲舞/吉岡オリオン/and more...
Open 17:30/Start 18:00
●2019/9/18(水)GRAPES KITASANDO
●2019/9/27(金)水道橋Words
●2019/10/4(金)川口キャバリーノ
●2019/10/8(火)詳細後報(とっておきデス)
●2019/10/13(日)【TAROCY MUSIC × 隠れ家】
府中サロン・ド・カモシタ/Act 沓澤万莉/SENA/Tomomi/玖咲舞/上保美香子
Open 14:00/Start 14:30
●2019/10/24(木)恵比寿天窓.switch
●2019/11/2(土)昼 水道橋Words
☆彡2019/12/24(火)【玖咲舞プレゼンツ 生誕☆大☆感謝祭】
☆★☆バースデーワンマンライブ☆★☆
GRAPES KITASANDO/Act 玖咲舞
Open 19:00/Start 19:30
0コメント