11/21(日)、横浜mint hall「金城色ワンマンライブ~トンネルの途中~」。金城色さんのバンドワンマンライブを初観戦しました。
2018年に銀座miiya cafeで色さんのライブを拝見してから、まだリアルライブの機会は2ケタは届いてません(配信も含めれば2ケタ)が、ようやく色さんのバンドライブを観に行くことができました。色さん的にはまだビギナーってところです。
沖縄育ち、横浜在住の色さんにとって横浜は第2の本拠地。もっぱら大きなライブは横浜方面がメインで千葉県在住の自分としてはまあまあの距離です。とはいえ、色さんも9月には自分の地元船橋まで歌いに来てくれたし、やはり色さんのワンマンがある、ということでぜひ行かなくては、と思いました。
横浜mint hallは以前までは横浜O-SITEとして運営されていましたが、2020年8月に営業を終了、運営母体を変え2020年10月に名前も改め再オープンしたライブ会場です。O-SITE時代に数回行ったことがありますが、mint hallになってからは初めてです。名前は変わったけど、横浜駅からの道のり(ごっつい鉄橋を渡る)は今まで通りで土地勘ありありです。
そしてmint hall、待合の行列の並び方、受付、中のステージや客席、離れのドリンクカウンターまで今までと全く一緒。違和感なく入れました(直近では2018/1のふわライブ以来でした)。さてステージにはグランドピアノが左手、中央やや後ろにベース、左にドラムやパーカッションが準備されています。鍵盤はれーみさん、ベースは加藤麻由未さん、打楽器は阿部実さん、幾多のステージで拝見するミュージシャンです。中央にはスタンドマイクが主役の登場を待ちます。
Vo.Pf.三線 金城色 Pf.鍵hmc.れーみ Ba.加藤麻由未 Dr, 阿部実
<第1部>
1)ミモザ
2)スカイ・ドライバー
3)夢と今の狭間
4)blue
5)帰郷
6)優しい悪魔
7)幻夜蝶
8)影人 ※Vo. Pf.金城色 鍵hmc.れーみ
9)Time limit ※
10)汚れた雨 ※
11)足跡
第1部は白のドレスで色さんは登場、「ミモザ」で始まり、「スカイ・ドライバー」ではカズーを吹きつつのボーカルでアグレッシブなパフォーマンスの2曲です。「夢と今の狭間」は鍵盤のれーみさんからの演奏で入る感情を込めた歌いまわし。
MCでは金城色さんという名付け(本名があるそうです)をしてくれたいきさつや恩師のことなどを。今では”色さん””色りん”と呼ばれることが普通になったそうで、今日のバージョンは れーみさんから”いろたん”と呼ばれ、”れーみたん” で返すというカワいいネーム合戦を繰り広げました。阿部さんも”みのるたん”です。
MCの次は「blue」は故郷・沖縄の青く広い空を思い浮かべながら書いた曲だそうで、まさに青い海・空が拡がった光景が思い浮かびます。「帰郷」では阿部さんはパーカッションに移り、アコースティックな響きの曲を。「優しい悪魔」はゆったりした3拍子の曲。甘くて優しい毒。毒だとわかっても飲んでしまう、やっぱり好き。みたいな没入の歌詞。続いての「幻夜蝶」も同じ要素を持つシックなJazzの曲。こんな毒のある内容でも色さんの優しさ・爽やかさのある声は少しも毒々しさを感じません。色さんは曲によってはPf.で弾き語り、れーみさんは鍵盤ハーモニカで華麗な鍵盤さばきを見せつつ吹きます。「影人」も夜の妖艶系の曲。シャッフルリズムに乗ったJazz系で攻めます。間奏の鍵ハモ(れーみさん)のプレイやばいすね。すごい。
「Time limit」もマイナー調で攻める曲。”3・2・1。ゼ・ロ~”というシーンが印象に残ります。終盤はサビのキーが上がり、色さんの表情もキリッと変わり演奏もヒートアップ。あれこの曲転調したっけな?と思いましたが、別のアーティストからトランスポーズの提案を受けてチャレンジしたのだそうです。このキー上げには自分もカラダがグワッときましたね!シビレました。「汚れた雨」は色さんの代表曲であるバラード。静かに始まり、サビで一気に盛り上がる感じが良いです。鍵ハモの表現力。色さんセンターに戻り、れーみさんはPf.へ。第1部の最後は「足跡」。リムショットの4拍が時を刻むように鳴ります。”私がいない世界でも毎日花に水を~” 前半で11曲ってすごいすね!
<第2部>
12)沖縄メドレー 三線 Vo.金城色
・ユイユイ
・ハイサイおじさん
・オジー自慢のオリオンビール
・童神
13)人魚姫
14)迂闊な食卓
15)(新曲)
16)ここから
17)ごめんね ※
18)わすれもの
第2部はアトラクション的に始まります。色さんはブルーのドレスに赤いレイを首にかけ、シーサーを腕に付けて着装い新たに三線を抱えて登場。メンバーの皆さんはレイを首に、オリオンビールの缶を頭に紐で結わいつけ、沖縄スタイルでこれぞの3曲(被りモノは 絶対SNSに上げないで!とのことから載せませんが)。「ユイユイ」は知名定男氏作曲、坂田英世氏作詞の曲を沖縄出身の民謡歌手山川まゆみさんが1992年にポンキッキで歌い人気が出たという曲、「ハイサイおじさん」は喜納昌吉氏(喜納昌吉&チャンプルーズ)のデビュー曲、「オジー自慢のオリオンビール」は涙そうそうで有名なBEGINの曲。どれも沖縄音階が心に響く沖縄のソウルソングと言ってもいいでしょう。自分は沖縄とは縁もユカリもなく、ウン十年前に観光で1度行ったきり(万座です)ですが、そんな一瞬の記憶が引き出されるような曲たちでした。沖縄、また行ってみたいですね!(BEGINはやはりイカ天世代の「恋しくて」!)
続いての曲は「童神(わらびがみ)」。先日 miiya cafeで歌ってくれた沖縄の曲なのですぐに思い出しました。さざ波の音を鳴らすパーカッションが雰囲気を醸し出します。「人魚姫」は音源化はされていない曲。死生観を表現したとのことで、海や空を人間の生との対比で表現したような??ちょっとそんな雰囲気です。「迂闊な食卓」はアダルトで華麗なJazz系でキメます。ここで新曲を披露。題名は発表されませんでした。軽快なリズムの曲。”好きなことに出会えたなら離れてはいけない 誰にも頼らずには生きられない この世界で生き抜いて行く” みたいな流れだったかな?メモが走り書きで難読でしたけど前向きな曲だったと思います。
終盤は「ここから」。元気に歌う夏向きの曲。これから冬を迎える時期を忘れさせてくれます。色さんのハツラツとしたボーカルが特に似合います。Pf.に入り、「ごめんね」。これも色さんが大切にしているバラード。終盤に持ってくるに相応しい。そう言えばバンドで聴くのは初めて。これは感動ものです。泣きのメロディが頻繁に入っていて、聴くたびに心がグッと来る沁みる曲です。れーみさんの鍵ハモは間奏ソロで本領を発揮。2部の最後はセンターに戻り「わすれもの」。色さんの原点とも言える、上京してバタバタとしている中、これから頑張っていこうという選手宣誓のような感じです。”大きく深呼吸して~” 晴れ渡るなぁ~。
En)紅 三線 Vo.金城色
En)永遠のboy
アンコールは三線を抱えて登場。この曲はまだやってない、と誰もが思っている曲でした。「紅」。和のテーストを取り入れつつ、沖縄のサウンドを盛り込んだ心に沁みる曲です。色さんの爽やかに伸びるボーカルが凄い。今日何曲歌っているんですか!!メドレー含めたら相当な数です。それでも力強い歌声やパフォーマンスを展開してくれます。そして最後の最後は「永遠のboy」。元気な曲で締めました。Ba.加藤さんベースのハイポジションにディストーションで歪ませてエレキのように弾いてます。ギンギンなサウンドで、色さんのラスト曲が終わりました。後ろの席で観覧していましたが、後日SNSで色さんが裸足で演奏していたことを知ってビックリ。前のほうに座っていた人はわかっていたでしょうが、全く気が付きませんでした。
色さんのバンドワンマン、たっぷり楽しめました。前半のMC少な目の音楽バッチリのセット、中盤のアトラクション的なメドレー、終盤の新曲を交えた代表曲の連続。これほどの曲群を歌い抜いた色さんの力は凄いです。琉球人(うちなーんちゅ)のチカラと言うのでしょうか。お客さんの中でも多くは沖縄繋がりの人や色さんがライブに出演されている沖縄居酒屋の常連さんも来られていたことでしょう。今日のライブのスタッフにもその居酒屋のご主人さん夫妻がお手伝いに来られていたとのこと。お客さんの中には色さんの歌に乗り、自然と手が躍るシーンも観られました。今にもカーチャシーを踊ってしまいそうな感じです。いや、心の中では踊っていたでしょう。自分のようなヨソ者にも沖縄の人たちの心意気、少しは感じ取れたと思います。
帰りの物販には色さんが終演すぐに駆け付けて長い行列の対応に追われておりました。(途中の空き時間にフォトブックを購入しておきました。横浜すね!)
帰ってから調べた”ゆいまーる”という言葉が印象に残りました。”ゆい(結い)”は”みんなで”、”まーる(廻る)”は”順番に”という直訳だそうで、”助け合おう”、”一緒に頑張ろう” という意味もあります。沖縄はこの数十年の間に色々な悲しい出来事があり、そのうえで力を合わせて乗り切ろうという気概があります。また「なんくるないさ」のような逆境に対する精神的な強さもあります。1972年に日本領土に復帰(明治時代までは琉球として日本からも独立していたので、復帰という表現は語弊があるかも)して来年でちょうど50年、ゆいまーるの精神でこのコロナ禍を乗り越えつつの記念すべき区切りです。そんな「トンネルの途中」の精神を見習うことも重要なのかなと。そしてオリオンビールをもっと飲もう!と思いました。何度も言うけど、沖縄、また行きたいなぁ!
<金城色さん直近のライブスケジュール>
●2021/12/11(土)馬車道/桜木町キングスバー
(横浜市中区本町6-52 本町アンバービル地下1F B区画)
https://kings.bufsiz.jp/framemenu.html
「金城色ワンマンライブ」
Op18:30/St19:00
Pf.大場映岳
配信↓ (アーカイブ:12/25(土)まで)
https://twitcasting.tv/iro_kinjo/shopcart/120648
●2021/12/12(日)学芸大学メイプルハウス
(目黒区五本木3-18-7 第二飯島ビル)
http://www.maplehouse.jp/schedule.html
「おぐランド2021」
Op18:30/St19:00
金城色/荒牧リョウ/蓮音まゆ
Band Gt.松下幹雄 Key.日髙広貴 Ba.小倉諭史 Dr.山口さとし
配信↓ (アーカイブ 12/26(日)まで)
https://twitcasting.tv/f:3328456550556573/shopcart/116045
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