7/10(土)、原宿ストロボカフェ「Ryo Yoshinaga "Birthday Acoustic Band Oneman Live"」。Ryo Yoshinagaさんの誕生日を記念したライブが原宿で行われました。
Ryoさんのリアル参加可能なライブは今年初めて。前回は2020年12月の三軒茶屋ですから半年以上経っています。2021年3月に無観客で配信ライブに出演していますが、昨今の情勢から控えていたのでしょう。昨年7月のバースデーライブも配信でしたし、リアルでのバースデーライブも2年越しです。なんとこのライブを原宿ストロボカフェで行うとは!closeした北参道ストロボカフェの関係で姉妹店での開催。なんとも嬉しいものです。
原宿ストロボカフェは原宿駅から竹下通りの途中をクィッと左に曲がって裏通りのビルにあります。自分は3回目の来訪で、前回は2017年12月ですから2年半以上経過しています。しかし佇まいは以前のまま。既に受付には花が飾られています。
ステージも以前と変わらぬバンド対応がしやすい幅広で平坦な床面、楽器は右手にKORGのステージピアノ、真ん中にパーカッション一式、左にはサイレント式のダブルベースが置かれています。ボーカルはロゼ色に輝くマイクが本番を待っています。メンバーはKey.バンマスのハナブサユウキさん、Ba.はRyoさん初サポートの勝矢匠さん、Perc.はツーマンライブで何度か参加している豊田稔さん。勝矢さんのウッドベース、お洒落でRyoさんの曲には合いそう。期待が膨らみます。
さあ、時間がやってきて、まずはメンバー3人が登場、軽やかなメロディーとともにRyoさんがステージの真ん中に立ちます。夏服のワンピースがこれまた素敵ですね。半年ぶり、ようやくリアルでライブを拝見することができます。
<セットリスト(推定)>
1)Lupaus
2)Melt
3)リフレイン
4)アンテノール
5)新曲(ブルーム?)
(換気タイム)
冒頭の軽やかなメロディーは「Lupaus(約束)」の前奏。そこから放たれるRyoさんの声は健在。サウンドもオシャレ感満載で、ボーカルと楽器全体のバランスもよく、心地よいです。2曲目「Melt」は、Ryoさんの中でも爆発的なボーカルが冴えわたるナンバー。力一杯歌う声とバンドの音のバーンバーンとくるアコースティック編成とは思えない衝撃。うんうん、Ryoさんはステージに帰って来た!3曲目「リフレイン」。Ryoさんが以前から歌う、フワリとするはなぶーさんの鍵盤から入るワルツ。過去の出来事や思い、時間の流れで過ぎてゆくことを少しずつ思い出しながらという歌詞、終盤は大きく盛り上がります。このワルツのビート感に身体を乗せるのも醍醐味。4曲目「アンテノール」は26時を過ぎたころの夜更けの男女の揺れる心を描じっくり聴かせる曲。アンテノールは珍しい蝶の名前で、滅多に手の入らない不思議な蝶が心の惑いをいざないます。
ここで聴いたこのない新曲をRyoさんは投入しました。題名はブルームと聞こえました。Ryoさんには珍しいマイナー系でタタミ掛ける雰囲気の曲。この時期ならではの身動きの取れない鬱屈した気持ちを歌った感じです。最後サビを歌った時点でパッと終わったのは何か意味があるのか?
6)I Say A Little Prayer(Aretha Franklin)
7)彗星が落ちた日
8)新曲(Rayleigh=レイリー?)=レイリー散乱
9)タイムフライズ
10)M.W.F.W.
11)星になる
12)Unelma
換気タイムの後は、カバー曲を披露。アレサ・フランクリンの名曲ですが、洋楽オンチの自分としては曲名・歌手名すら出てこない。フレーズやメモからやっと調べました。この曲往年のソウルですね。Ryoさんのアレンジはしっとり目ですが、音程の取り方がとても難しい。以前Ryoさんがアレサフランクリンのコンサート映画「アメイジング・グレイス」のことをTwtterで呟いていたので、なるほどこの選曲、と思いました(Ryoさんはここを目指しているのかな?)。7曲目はオリジナル「彗星が落ちた日」。世紀末感のある歌詞と曲調、映画のクライマックスのような盛り上がりと、最後の散りゆく星、屈指のバラード。8曲目はRyoさんの2つ目の新曲、「レイリー」と聞こえました。空の色彩は青だったり、オレンジだったり、赤だったり時と場合で色々ですがそれは何故?というところから調べたそうです。「レイリー散乱」という現象があり、波長の長い赤は地球の端を突き抜け、短い青は散乱して届かないみたいな、だから夕空は赤いのだ(丁度ラジオの電波は遠くまで届くがテレビの電波は近くまでしか届かないように)。なにこれめっちゃ理系やん!3拍子でのんびりしたリズムと曲調(音程の取り方めっちゃ難しい)、同じ空でも見え方は色々ですね、勝手に想像膨らましてますが、こういう理系の曲好きですよ!
続いての「タイムフライズ」はサンバのような弾むリズム感が特徴ですが、中盤は4ビートのJazzのようにアレンジしてなかなかのモノでした(演奏してるの楽しそう!)。10曲目、「M.W.F.W.」は終盤のピークには最もふさわしい曲。タタミ掛けるバンド演奏で、手拍子も盛り上がりました。さて終わりの2曲はRyoさんが大事にしてきたナンバーでこれぞRyo Yoshinagaの世界、と呼べる「星になる」「Unelma(夢)」。これを聴かずして何ぞや、とまで思っている煌めく星が夜空に散りばめられたロマンあふれる「星になる」、「Unelma」はずっと抱いている夢、夢は叶えようと思えば叶うんだよ、と人を激励するし、自身をも鼓舞する語彙力の強さもある歌詞を持ちます。
Enc)Leap
惜しまれつつも拍手の中、4人はステージに去り、アンコールの手拍子は止みません。手拍子手拍子!Ryoさんが先に、バンドのメンバー後から入ります。本当の最後、「Leap(飛躍)」はUnelmaのために挑戦し続ける決意の籠った力強い曲です。声が力強いRyoさんにとてもピッタリ!!
今日のワンマンライブ、ステージの真ん中で歌うRyoさんの輝きはとても際立っていて、姿は目に焼きつきました。オリジナルはもちろん、カバー曲・新曲も織りまぜ、素晴らしい歌唱力に酔いしれ、時間が経つのがあっという間でした。バンマスKey.はなぶーさん・Ba.勝矢さん・Perc.豊田さんもステージを彩る豪華な演奏も素晴らしかったです。
終了後の出口の見送りでは色々な花束や贈りものをバックに1枚。時勢は厳しい状況が続く中、まだまだ挑戦は続けるぞ、という気持ちの表明をしたライブだったかなぁ。その中で、感染対策など関わっている様々な人々を最大限気遣っているのはRyoさんならではなのかも。でもですね、世界中がひっくり返ってしまったこの苦境においても七転び八起きの精神で頑張ってもらいたい。Unelmaはその先に必ずあります。
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