5/30(水)、川口キャバリーノ「Wednesday Night」。楠美月さん・相澤香純。さん・花野さん・金田一芙弥さんの出演でした。
昨年11月の四谷天窓サーキットイベントにて初見だった楠さん。毎月1回程度の割合でライブ情報を得ていましたが、出勤日とぶつかることが多く、今日でまだ3度目です。好きな部類の音楽かつ、DMで何度もお誘いを受けており、絶対行こうと思っていました。丁度ぎりぎりのタイミングで解放され、出演時刻(トップバッター)に間に合いました。
キャバリーノの客席で待っていたところ、楠さんが近くにいらっしゃったので、「間に合ったよー!」とグータッチ。頑張ってと激励。
1)楠美月さん(Vo.)。Pf.は山本佳祐さん、Per.は福岡高次さんと、2月のチャイナと同じ布陣。
・call
・いつか
・LOOP
・図書館
・迷路
「call」はお馴染みのナンバー。幾何学的な山本さんのピアノ演奏から始まり、サビはアップテンポへの変化。RAP調の早口もあったり。バラード「いつか」というラブソングは初めての披露。「LOOP」は音源がないのでライブでしか聴けない貴重な機会。快速なスキャットボーカルがスゴイ。ステージでも躍動しながら歌っています。「図書館」はお爺様・お婆様の人生を図書館に例えて歌う。1つ1つの大切な人生の出来事が1冊の本で、長い人生の中で図書館を作り出す。「迷路」はまたこれもAメロの静かなスローからサビへの変化が凄まじい。山本さんの間奏ソロは華麗でこの複雑な曲を輝かせる。福岡さんのPer.もノリノリ。
MCでは楠さんが百戦錬磨の山本さんと絡み、軽妙なトーク。福岡さんは手作りPer.が持ち味。鍵を無数にぶら下げたチャイムや釘をぶら下げたチャイム、どれも綺麗に鳴ります。見事!
楠さんの音楽は何のジャンルとは形容しがたい特殊な難しさがあります。Vo.も優しく丸く包んだような声質なんだけれども太く力強い。本人は自分の音楽をクラブミュージック・クラシック・POPS・ミニマルミュージックの融合と説明していました。ミニマルというのは勉強中ですがとても特殊な音楽です(Youtubeで色々聴けます)。これが音楽なの?と疑うぐらい。このような音楽も楠さんの音楽に含まれるのか。。自分は聴いていてアフリカとかネイティブアメリカとか、あちらの大陸の血が入ったように感じました。本人曰くそんなつもりはないので、あくまで個人的感想で。でもなんか耳に残る不思議な感触の音楽を展開してくれる楠さんには惹かれます。
※ちょっとミニマルミュージックでTerry RileyやLa Monte Youngの動画を見てみましたけど、先鋭すぎて理解は難しかった。。
2)相澤香純。さん(Vo.Gt.)。名前は存じ上げているのでどこかのライブで聴いたことがあるのだが、記録が見つからない。。高い声で歌う姿は力強さを感じます。
「守るべきもの」「曇り空のジャンプ」「カレーの歌」”お昼にカレーが出てくると夜もカレーになることよくあるよね、そんなことで笑いが響く家庭が素敵”とほっこりする歌。「眼の前のありがとう」など。”ありがとうは直接伝えなければ伝わらない”。
舞台もやっているそうで、確かに言葉に力があります。
3)花野さん。(Vo.Gt.)。昨年2月から3回目の拝見。「私が雨を好きな理由」「カメレオン」「クスノキ」「パレット」「浜松の歌」「あの雲のように」「はじめの一歩」。この人は最初観たときと比べるとギターの腕前が格段に進化しています。弾きっぷりも堂々として今回はブルースハープを初めて披露するなど、チャレンジ精神があります。初披露の「浜松の歌」は地元浜松の名所や”やらまいか(やってやろう)”という地元言葉が歌詞に入っているご当地ソング。浜松で歌ったたら盛り上がりそうです。
4)金田一芙弥さん(Vo.)。前回は2月のチャイナ以来。今日はPf.に楠さんに引き続き山本佳祐さんがサポート。さすがのお忙しさ。2月も金田一さんは楠さんと対バンだったが、あの時のサポートはGt.のちげさんでした。
・ミルク ・月の魚 ・東京 ・千鶴 ・ツナイデ
歌の前に一言添える語りから。そして”私は月”と朗読。美しい世界観を作り上げる光景は樹海の中で物語りを聴いているよう。静寂が包みます。そして抒情的な鍵盤をバックに色気ある声で歌う金田一さん。キャバリーノの鍵盤が鮮やかに鳴る鳴る!金田一さんのボーカルも冴えわたります。
Enc.嘘
アンコールの「嘘」は不倫の歌。”君は誰かに嘘をつき僕の横で笑っている。君は今誰かと僕を重ねているのか?よそ見などしないで全部欲しい 全部欲しい” 生ナマしい歌詞なのですが、メロディはメジャーな音階で逆に聴きやすくて。不思議に心に残りました。
金田一さんは、物販の近くにいた自分に”すごい真剣に聴いてくれましたね”みたいな声をかけてくれました。ブログのことを言ったら、前回のチャイナのときのを読んでくれてたみたいで嬉しかった!労力が報われます。
楠さんと金田一さんをサポートした山本さんと、以前Twitterでキーボードのことをやり取りしていて、ちょうど自前のキーボードYAMAHA Reface CPを持参し演奏してくれました。Refaceは37鍵で小ぶりなポータブルキーボード。FM音源やAWM系、アナログシンセ系、エレピに特化したCP系など4種類あってバラエティに富んでます。山本さんのはCPで音色は6種類ぐらい。それにディレイ・コーラス・ワウ・トレモロなどのエフェクターが。乾電池で動くので山本さんが電池(エネループなのはさすが!)を入れて片手で持ちながらもう片方の手で演奏。鮮やかな手さばき。
楠さん、Twitterでも投稿がありましたが、この日でライブ活動を少しお休みするそうです(だからこそ今日のライブは外せませんでした)。今後の活動の仕方をお考えだそう。ボーカル講師・バックコーラス・仮歌入れなど、声を使ったお仕事は盛んで、今後も音楽は続けていくことは間違えありません。稀有なカテゴリーの音楽を展開してくれる楠さん、次回のステージも是非注目したいです。
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