1/7(日)、明治神宮前ひまわり広場で手をつなごう「いとうなほワンマンライブ『音楽っていいな。』~12の足跡~」のライブレポです。
いとうなほさん(いなほさん)が、毎月1曲、新曲を作って翌月ライブで披露するという目標を設定した2017年、1年が経過し12曲コンプリートした集大成として開催されたこのワンマン、告知があった日程に狙いを定めておりました。
ひまわり広場の客席は超満員!以前からのいなほさんファンなど様々なお客さんで埋め尽くされました。壁の周囲には今回のライブでの思いや歌詞など、いなほさん直筆のポスターが貼られました。
今日のステージはいなほさんによるKey.に、昨年4月のマホコアのワンマンでも存在感を発揮したドラマー鈴木"ガジャG"武さんがPer.としてカホンを中心に参加されました。
開演。会場がほの暗くなり、2人の登場。いなほさんはKey.の前にスタンディングで、ガジャさんは右手に。
<セットリスト> ※曲目の後ろの月は今回作曲した月です。
①愛ある花を咲かすために(8月) (Vo.Key.いとうなほ Per.Cho.鈴木"ガジャG"武)
②はなちゃん
③あの日の約束(6月)
④スタートライン(3月)
⑤流れ星
⑥癒えない傷(1月)
⑦くだらない恋の歌(2月)
⑧パセリ
―ジャンケン大会ー
⑨愛する君へ(朗読) (Voice いとうなほ)
⑩あなたと私は違う世界(11月)(Vo.Key.いとうなほ)
⑪ひとつ屋根の下
⑫のんびりいこう(12月)(Vo.Key.いとうなほ Per.Cho.鈴木"ガジャG"武)
⑬遺書(9月)
⑭悪足掻き(10月)
⑮八年目の東京(4月)
⑯Enc.弱音(5月)
⑰Enc.夏がはじまる(7月)
自分はステージの向かって左側に座り、いなほさんを真横から見る形で聴いていたため、演者の息づかいや緊張感がもろに伝わる位置でした。
①アップテンポなナンバー。”行こう行こう 海よりも深く もっともっと深く 蒔いた種はすぐに花は咲かないから少しずつ水をあげて育ててゆこう”という前向きな歌。
②アルバム「Flower of love」収録のお馴染みの曲。実家の近くにいる犬の歌。”もふ もふ ふわふわ”とコミカルな、動物好きのいなほさんらしい曲。
③快速で跳ね回るようなピアノ。不機嫌な”君”を横から眺めいつかの約束を果たして喜ばせてあげたいと待っているような歌詞。
④こちらもアップテンポ。春を迎えて元気にいこう!!という感じ。”あ・え・い・う・え・お・あ・お”!!!
⑤流れ星は高校1年の時に作った、友人のことを思って作った曲。”なくなっていい星なんてひとつもない””切り捨ててしまっていい草なんてひとつもない”と一人一人の命の大切さを歌います。
⑥感情を押し殺し無機質な表情で歌います。”嫌われるのが怖いんです 独りになるのが嫌なんです”と孤独感を描きます。
⑦”釣った魚に餌はやらない訳じゃないだろうけど””貴方が好きと言うちっぽけな感情にすがっている自分の心が厄介です”と疑心暗鬼な歌詞が印象的。
⑧食べ物としてみなされず、飾りものや嫌われものになりやすい「パセリ」の身になって歌われた楽しい曲。MCではセロリが好きかと言う質問もありましたが、そもそもセロリは関係ないです!笑
⑨一人になり、静かに朗読が始まりました。”神社の片隅で見つけた段ボールの中に小さな命を見つけた。引き取ることの覚悟と責任と~”との内容。どこかで聴いたことが?末吉くんとの出会いとこれからの歩みを描いた「愛する君へ」の内容でした。以前CDを聴いたとき、「覚悟と責任と」という重いワードが印象的で、この後の重大発表へと続きます。
重大発表とは、ご本人のブログで発表があったのでネタバレではありませんが、末吉くんと離れて暮らし、音楽に集中することを決意したとのことでした。
⑩"私が猫になったなら””あなたが人になったなら”と親愛なる末吉くんと同じ立場になったとき、お互い分かり合えるのではないかと。これだけ一緒に暮らしても難しいものですね。
⑪ウェディングソング。”君と笑って出来たシワを同じ数作ろう”優しい口調で歌います。
⑫12月に作った歌は1月に発表します。ということで、今日が12月の新曲のお披露目の日!Per.と一緒にホップアップする楽しく歌おう!
⑬ガラッと不気味な和音が展開する3拍子。頼る・甘える、愛する・依存する、生きる・死ぬことの境界線。その”境界線を濁したまま”、不安定な要素を残したまま呑まれてしまいそうだ。という内容と感じました。
⑭別れを感じ始めた秋、さよならは言いづらく、時間稼ぎの悪あがきをしているという内容でしょうか。混沌とした感情が見え隠れする曲調。
⑮最後の曲。上京して8年、時の流れを振り返り、桜が咲いて桜が散って、このまま過ごしていくのかどうしていこうかと。MCではマホガニー&コアとの関わりも取り上げ、ソロと両立していくそうです。相方さんのコーヒー専門家のことも高く評価しておりました。
アンコール⑯音楽を辞めようかと何度も思った”弱音”。けれど、自分にはやはり音楽しかないと、歌を歌いたい、歌っていきたいと思い直しながら歌っています。
アンコール⑰最後の最後は、夏らしく楽しく手拍子で!四季折々でいいですね!
いなほさんの歌劇を観ているような楽曲の構成の複雑さ、歌詞も使っているワードが多いし言葉の使い方が秀逸、心のふとした浮沈を深堀りして描写、それらを音楽として形作り、弾き語りとして表情豊かな歌とピアノ。何もかもが相当なレベルの持ち主でありました。マホガニー&コアとは一線を画した自分と向き合った音楽。どちらがいい悪いではなく、いなほさんの揺れに揺れた1年のすべてが垣間見えた今日のライブでした。
自分がいなほさんの音楽に触れたのは2016年12月から。まだまだキャリアは浅いですけど、ソロ・ユニットと活躍し、それぞれ独特な世界観・音楽を展開する音楽家として今後も応援していきたいと思います。
【追加】
1/9(火)、ご本人から発表があり、2018年からはソロではカタカナ表記「イトウナホ」で、ユニット「マホガニー&コア」ではひらがな表記「いとうなほ」で活動するとのことです。この日のライブまでは「いとうなほ」、このライブ以降より「イトウナホ」になるそうです。
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